『それいけ!ゲートボールさくら組』(5月12日公開)の撮影現場は大先輩俳優に囲まれ学ぶことが多かったという本田望結さん。プライベートで仲のいい友達も年上の俳優さんだそうです。
想像と違ったゲートボールの奥深さ
── 初挑戦のゲートボールはいかがでしたか?
本田さん:ゴルフに似ているのかなと思っていましたが、やってみたら全くの別物でちょっとびっくりしました。ゲートボールはチームプレーのスポーツで、チームのために戦略を考えて動きます。時にはわざとミスをして、自分を犠牲にすることもあります。すべてはチームが勝つために動くので、チームメイトを思う気持ちがないとできないスポーツだと思いました。
── 共演の田中美里さんにインタビューした際には、頭を使うスポーツだと思ったとおっしゃっていました。
本田さん:私もそう思います。撮影に向けて練習しただけなので、まだまだ分からないルールも習得していない技もあるけれど、とても奥の深いスポーツですっかり虜になってしまいました。朝の公園でシニアの方たちがゲートボールをする風景を何度も目にしていましたが、こんなに難しいスポーツをやっているとは想像していませんでした。
ハマったのは私だけではなかったようで、藤(竜也)さんをはじめ、トークのテーマは常にゲートボールだし、カメラが回っていないときには「ちょっと練習しようか」と声を掛け合ってずっとプレイしている状況。出演者全員がゲートボールを大好きになっていて、年齢関係なく楽しめるスポーツだと思いました。
「スポーツは若いほうがいい」と言われがちだけど
── 共演者の方とはおじいちゃんと孫くらいの年齢差がありますが…。
本田さん:いくつになっても遅すぎることなんてないという映画のテーマ通り、本当に年齢関係なく楽しめるスポーツで、私たちが一緒にプレイする姿を観るだけでも、観ていただいた方にメッセージが伝わると思っています。
私がやっているフィギュアもそうですが、スポーツって若いほうがいいと言われがちです。確かに若いほうがのびしろがあるのも事実ですが、ゲートボールに関しては本当に年齢関係なく、誰もが楽しめるスポーツなので、もっと広く知れ渡ってほしいと思いました。
── 若い人にも楽しめるスポーツだと伝わってきます。
本田さん:ゲートボールの楽しさが伝わると思うし、私世代が映画を観たらおじいちゃんやおばあちゃんに会いたくなると思います。一緒にゲートボールやってみようかな。なにかスポーツを一緒にやってみようかなと行動にうつしたくなるくらいのパワーを持った作品です。
妹の紗来にはふにゃふにゃです
── 七海はゲートボールのスティックを持つと豹変するキャラクターでしたが、本田さんを豹変させるものはありますか?
本田さん:私は「みんな私についてきて!」というタイプで、七海の男気あふれる性格は似ていると思いました。でも、妹の紗来の前ではふにゃふにゃになってしまいます。豹変というか別人(笑)。あのかわいい顔に見つめられたらもう「紗来――――!!!」って感じでメロメロです。私をそんな風に豹変させるのは紗来だけ。家族はみんな仲良しなのですが、紗来は特別…というか別格で本当に大好きです。姉感ゼロになるので、紗来から「生まれてくる順番逆だったよね」と言われてしまうくらいなんです。紗来のためならなんでもできます!
── では、喧嘩にはならなさそうですね。
本田さん:全然ないです。紗来の言うことならなんでも聞くと断言できます。「怒って」と紗来に言われたら、「ごめんなさい、できません」と初めて言うかもしれません。
── お芝居とかでもない限り、できなさそうですね。
本田さん:確かに。役に入ればできるかもしれないです。でも、かなり心を痛めながらのお芝居になる気がします。だって、いまだに目があっただけでキュンとなるし、心拍数が上がるくらいだから怒るなんて…。でも、愛がいきすぎるがゆえに泣かしたいと思うこともあるんです。恋の駆け引きじゃないけれど、嫉妬してほしい、みたいな(笑)。
紗来が小さいときに試したことがあるんです。兄や姉ばかりと遊んだらどうなるかって。「どうして紗来と遊んでくれないの?」ってウルウル訴えてくる姿を期待したのですが、「一人はめっちゃ楽やねん」と母に言ったそうなんです。そんなことをさらっと言っちゃうくらい強くてしっかりした子だから、余計にどんどん構いたくなってしまって。もう私は一生妹には勝てないとハッキリ自覚しました。
── かなり早い時期での敗北宣言でしょうか?
本田さん:はい。それでいいんです(笑)。
芸能界唯一の友達!?笹野さんとの気楽な関係
── これまでのお仕事で年上の方との共演もたくさんあったと思います。映画のようにシニアの方から元気をもらった経験はありますか?
本田さん:シニアって言ったら絶対怒りそうだけど…、笹野高史さんです。
── 仲良しなんですよね。
本田さん:昨日もLINEが来てました。とても大好きな方です。芸能界の方は仕事で知り合うので、やっぱり友達ではなく同業者という感じです。でも、笹野さんだけは友達と言えます。唯一の友達と言っても過言ではないくらい(笑)。役者として尊敬していますし、作品でご一緒すると「やっぱりすごい」と思うけれど、プライベートの時間では、同級生のような感覚です。だからLINEも既読無視できちゃう関係です。
── それは同級生にしかできないですね。
本田さん:ですよね(笑)。私は普段、LINEはすぐに返信するし、相手の倍の文章にして返すくらいには連絡のやり取りは大事にしています。だけど、笹野さんに関しては、単語ひとことで返信できちゃうくらい心を開いているから、とても気楽に接しています。
よくお花の写真を送ってくれるのですが、「かわいいね」「綺麗だね」と返すだけだけど、「短かったかな?」などとは気にならない存在です。
── 仲良くなったきっかけは?
本田さん:笹野さんが私のことが大好きというのがはじまりです(笑)。「かわいい」「綺麗」と褒めてくれるので、最初の頃は「そんなことないです」と返していたのですが、最近はもう「はいはい」「ありがとっ」みたいに返しています。笹野さんが私にすごく愛をくれるので、なんでも許せちゃうというのかな。家族みんなで私のアイスショーに来てくれるくらい、本当に近い関係です。
── 仲良しの友達であり、よき相談相手でもあるのでしょうか?
本田さん:普段はラフな関係だけど、いざというときは頼れる存在。それが真の友情だと思うので、ずっと友達だと思います。大きな悩み相談はまだしたことはないけれど、絶対に相談に乗ってくれる方だと確信しているので、ずっと頼っていきます!
<作品情報>
映画『それいけ!ゲートボールさくら組』
5月12日公開
配給:東京テアトル
(c) 2023「それいけ!ゲートボールさくら組」製作委員会
取材・文/タナカシノブ スタイリスト/石川奈央 ヘアメイク/牧野裕大(ヴィエルジュ)
キャミソール3万500円、ニット10万1500円/すべてSSENSE スカート4万700円/Sov. ベルト9900円/DOUBLE STANDARD CLOTHING 靴2万900円/HIMIKO(価格はすべて税込み)