頭が痛い食材の値上げラッシュ。頭を使って工夫すれば乗りきれる可能性が

値上げラッシュで家計を圧迫する食費。節約に取り組む人も多いなか、「食費は買わないで削るだけでなく、『代用』という手もあります」。家計コンサルタントの横山光昭さんが提案する方法とは?

食費の節約として「和食」を選ぶ夫婦の話

物価上昇や円安の影響で、さまざまなモノの値上がりが続いています。とくに目立つのは食料品で、今年もすでに多くの値上げが予定されています。そのため、食費の高騰に頭を悩ませている人は少なくないはずです。

 

先日、家計相談を行ったお客様からユニークな食費節約法を聞きました。毎日の献立を見直して「洋食は減らし、和食中心にする」というものです。

 

なぜだと思いますか?私も最初はわかりませんでしたが、理由を知って納得でした。洋食はパン、チーズ、オリーブオイル、ワイン、パスタなど、輸入食材を使った料理が多数を占めます。そうなると、材料費は高くならざるを得ません。

 

和食はご飯、みそ、しょうゆ、納豆、豆腐など国産食材を中心とした料理になります。材料費が比較的安くすむため、食費の節約につながるというのです。

 

この話を聞いて、最近の米粉のブームを思い出しました。米粉はパンやお菓子、麺類などの加工品に使われ、いま人気です。というのも、小麦粉や小麦製品が高騰しているからです。小麦粉は国内消費の約9割が輸入品。対する米粉は100%国産と言われています。

 

米粉のブームは、価格の高い小麦粉の代わりに使われる流れによるもの。つまり、米粉は小麦粉の「代用」です。それによって材料費を安くできることもあるでしょう。米粉だけに限りません。高い食材を安い食材で代用する発想を持てば、食費を抑えられるのではないでしょうか。

お金の代用品「商品券」の利用もひとつの手

一方、食費の調達策として、お金の代用も考えられます。「商品券」を利用するということです。

 

私の住む東京都杉並区では、今年始めにプレミアム付き商品券が販売され、わが家でも入手しました。この商品券は1セット5000円で売られ、区内の対象店舗にて6500円分使えます。30%のプレミアム、1500円お得になるわけです(※同商品券は販売終了)。

 

こういったプレミアム付きの商品券は、全国の自治体で販売されています。たとえば、北海道札幌市の「札幌プレミアム商品券」。1冊5000円分の商品券を4000円で販売し、プレミアム率25%です(2023年4月下旬頃購入申込み開始予定)。

 

また、愛知県名古屋市では「名古屋で買おまい★プレミアム商品券2023(紙商品券)」「金シャチマネー2023(電子商品券)」の2種類を発行。1万3000円分の商品券を1万円で販売し、プレミアム率30%です(購入申込受付期間2023年4月中旬から5月中旬)。

 

皆さんの街にもあるかもしれません。チェックしてみてください!

※プレミアム商品券の情報は3月末時点でのものです。最新情報は各HPでご確認ください。

 

監修/横山光昭 取材・構成/百瀬康司 イラスト/村林タカノブ