テレビに映るパパの怪演に「子どもは混乱しています…」

── 幅広いジャンルで活躍されていますが、娘さんたちはパパのお仕事についてわかっているのでしょうか?

 

池田さん:私の場合、いろんな仕事をしているので、わかっているものもあればそうでないものもあり、反応もさまざまですね。

 

パソコンで執筆をしているときは仕事だと認識しているみたいで、「私もパソコンが欲しい。パパみたいになりたい!」と言ってくれたりします。

 

声優の仕事で、テレビアニメの『おしりたんてい』のパーマネント刑事役や、『デリシャスパーティ♡プリキュア』のシナモン役などを担当しているのですが、「なにこれ?パパの声だよね」と興味津々な様子。

 

いっぽうで、役者としてのパパにはちょっととまどいがあるみたいです。

 

── とまどい、というのは?

 

池田さん:個性的な役柄が多いので、ドラマのなかで怖い顔をして歌ったり、意地悪な役だったりすると「自分たちの知っているパパと違う」とちょっぴり混乱してしまうようです。

 

画面のなかの私をチラチラみながら、「これって本当に怒ってるの?」と不審な顔で質問されることも。幼い子には少し過激な作品もあるので、家で自分の出ているドラマをなかなか見られなくなりました(笑)。

 

ただ、いまの子どもたちは、テレビとYouTubeの境目が曖昧なので、私のこともどうやらYouTuberだと思っている節があります。

 

また、ドラマの撮影でクランクアップが続くと花束をもらって帰ってくることが多いので、「パパの仕事ってお花を持って帰ってくることなの?」と聞かれたことも(笑)。

 

── 花束を抱えて帰ってくるYouTuber(笑)。ますます混乱しそうですね。

 

池田さん:私も「そんな素敵な仕事があるならやりたいよ」と思いました(笑)。

 

── フィクションとノンフィクションの区別がつかない幼い子どもたちにとって、パパの仕事を理解するのはまだ難しそうですね。

 

池田さん:子どもは純粋なので、真にうけてしまうんですよね。

 

以前、親戚の子が幼いとき、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の舞台を見にきてくれたことがあったのですが、そのときの私の役柄が泥棒だったんです。

 

それを見た子どもたちが「てっちゃんは泥棒なの…?」とショックを受けていて。「いや、あれはお芝居だよ」と伝えても、「みんなで嘘をついているの?」と。泥棒でも嘘つきでもないとわかってもらうのに苦労しました(笑)。