アスリートとして感じたプレッシャーが現体験に

── 2012年のロンドン五輪では、日本中からメダルを期待され、「頑張って」と声をかけられることが多かったと思います。プレッシャーで辛い時期もあったのでは?

 

寺川さん:ロンドン五輪では、そこまでプレッシャーは感じていませんでした。むしろ応援してもらえてありがたいなと思っていましたね。

 

むしろ、学生時代のほうが大変でした。周りから「頑張って!」と言われることにずっと違和感を持っていましたから。

 

── 違和感とは、どういうことでしょう?

 

寺川さん:「自分が目指すもの以上のことを、周りに求められている」感覚がずっとあって、「実際に競技をするのは私なのに、どうして周りはそれ以上を求めてくるのだろう…」と、疑問に思っていました。

 

もちろん応援が力になっていることは理解していましたが、自分のなかでは過剰な期待を負担に感じ、「ちょっと辛いな…」と。

 

体力維持のためジムに通うが、実際は多忙でなかなか通えないそう

── そうした経験から、自発的に楽しむことを重視されているのですね。

 

寺川さん:そのほうが、やる気がキープできて長続きすると思います。スポーツだけでなく勉強や遊びにしても、後から振り返ったら、良い思い出になるような気がしますね。

 

とはいえ、長女はまだ小学校2年生ですから、ただ楽しめばいい時期は過ぎていると思っています。

 

世の中には、たとえ気が進まなくてもやらなくてはいけないことや守らなければいけないルールがあり、ときには我慢も必要になることは伝えていきたいですね。

 

── やるべきことをやらない場面では、どんなふうに促していますか?

 

寺川さん:人に迷惑かけることに対しては、厳しく注意します。

 

ですが、たとえば宿題のように、“やらないと後で自分が困る”ケースは、ひとつの経験だと思っているので…。注意はしますが、3回言ってもやらなかったら、放置しています。