子どもが「ピアスを開けたい」と言ってきたら…

── いまは親世代の感覚も若く、一緒に楽しめるコンテンツも豊富です。子どもと共有できることが増えているとはいえ、反抗期や思春期など難しい年齢に差し掛かってくると、会話がなくなったり、ぶつかってしまったりすると思います。hitomiさんは、お子さんと向き合うときにどんなことを意識していますか?

 

hitomiさん:
子どもの気持ちがわからなくなったときには、「昔の自分に聞く」ようにしています。

 

私の場合、家庭環境が複雑であまり親と一緒に過ごしてこなかったので、反発する相手がいなかったのですが、世の中や大人たちに対する怒りや反発心がすごく強い子どもだったんです。

 

そうした思いが音楽に向かい、反発心を表現するために歌手になった経緯があるので、私にとって反抗期はネガティブなものだと思っていないんですね。

 

成長の過程では必要なことだし、生きるエネルギーでもあると、むしろ肯定的にとらえています。

 

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── 思春期は、体と心のバランスが不安定になりやすく、親としては、どう関わればいいのか、とまどいがちです。

 

hitomiさん:
思春期はホルモンのバランスが乱れ、男女関係なく体の変化が大きい。

 

「なんか毛が生えてきて気持ち悪い」とか「思うように可愛くなれない、なんで?」と体に違和感を覚えたり、いらだったりする時期だと思うんです。

 

私も思春期のころは、体の変化に“気持ち悪さ”を感じていて、「髪の毛のクセが気になる」「なんか全部気に食わない!」みたいな感覚がありました。

 

その感覚をすごくリアルに覚えているので、子どものモヤモヤを理解できる部分もあるのかなと。

 

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──「昔の自分に聞く」というのは、素敵な発想ですね。たしかに、自分にも子ども時代があって、理不尽さを感じたり、反発もしていたはずなのに、大人になるとその気持ちを忘れてしまう。「親モード」で対応して、逆に子どもとの距離ができるのはよくあるケースです。

 

hitomiさん:
子どものためを思うからこそ、いろいろと言いたくなる気持ちは、すごくよくわかります。

 

例えば、思春期の子どもは「ピアスを開けたい」「髪の毛を染めたい」と、いろいろなことに興味を持ちだす時期で、親としてはつい心配になってしまいますよね。

 

でも、振りかえると私もそれくらいのころは、ピアスに興味があったし、もっといえば「タトゥーもやってみたい」と思っていたなあと。

 

ですから、子どもがそうしたことを言ってきても、頭ごなしに否定するのではなく、まずは、「なぜやりたいのか」気持ちを聞くようにしています。

 

その上で学校の規則に反していないものなら、「やりたきゃ1回やってみれば?」というスタンスでいますね。