台風など予想できる悪天候で備えるべきこと

── 天気予報やニュースで、台風や雪の前に注意喚起が増えた印象があります。

 

くぼさん:天気の予報精度が高くなり、状況の変化をお伝えしやすくなっています。被害を抑えるためには、正確な情報と事前の備えが大切です。

 

台風の発生は10年ごとの統計で、昔は1年間の平均が25.6個でしたが、現在は25.1個と数自体はやや減っています。その代わり勢力は強くなっている傾向があり、被害が大きくなる可能性があるんです。

 

── 事前の備えについて、アドバイスはありますか?

 

くぼさん:台風ならかなり早く、近づくタイミングや地域などの情報をお知らせします。お住まいのエリアに台風が近づく場合、3日くらい前から準備をしてもらいたいですね。

 

まず3日前には、食材や防災グッズを確認してください。河川の氾濫やエレベーターの故障などで、孤立する危険もあります。最低でも3日分くらい水や食料の備蓄をすること。持病がある方など薬が不足しそうな場合、予備の薬を用意することも大切です。

 

2日前には庭やベランダに飛ばされやすいものがないか確認し、家のなかにしまうようにしましょう。また家族の予定を確認して、調整できるスケジュールは変更する。外出先から帰宅できなくなった場合、どうするかなども相談してください。

 

前日には断水や停電に備え、お風呂に水をはっておく、スマホや充電器に充電しておくこと。避難に車が必要でしたら、ガソリンを入れておきましょう。

 

当日はテレビやラジオ、ネットで正確な情報をこまめに確認し、避難指示が出たらすぐに避難できるよう荷物の準備をして、動きやすい服装でいてください。

 

大きな被害が予想される場合は、影響の少ない地域に住む親類や知人宅へ早めに避難するなど、身を守ることを第一に行動してもらいたいです。

 

気象予報士のくぼてんきさん
入道雲をイメージした髪型に加え、蝶ネクタイもトレードマークのひとつ