子どもと楽しみたい天気のトリビア

── 身を守るべき天気もありますが、天気には楽しい要素もたくさんあります。

 

くぼさん:そうですね。たとえば月の色。反射の影響で色が変わるのですが、月の位置と色の変化を観察するのは楽しいですよ。出始めだと赤っぽく、上がってくると黄色から白に変化します。

 

月の話では、日本には月齢によって新月や三日月、上弦の月などの呼び方があります。そのほか満月には毎月違う名前があって、1月はウルフムーン、6月はストロベリームーンなど、由来とあわせて調べてみてもらいたいですね。

 

── 天気の変化に関係するトリビアはありますか?

 

くぼさん:鳥が低く飛んでいたら、「雨が降るな」とわかります。湿気で鳥のエサになる虫の羽根が重くなり、高く飛べなくなるためです。

 

飛行機雲を見つけて、すぐに消えるときは晴れ。上空の空気が乾燥している証拠で、逆に上空の湿度が高いと長くとどまり、そのまま雲になることもあります。

 

大人は気づかないことが多いですが、子どもに「こういうことがあったら教えてね」と言っておくといいですね。

 

天気に興味を持つと、自然科学など勉強に役立つ知識につながることも多くあります。身近に楽しめるので、ぜひお子さんと空を見上げてみてください。

 

気象予報士のくぼてんきさん

 

PROFILE   くぼてんきさん

気象予報士、防災士、こども環境管理士、紙芝居師。1983年生まれ、大阪府出身。『ZIP!』(日本テレビ系)で天気解説を担当。著書に『くぼてんきの「天気のナンデ?」がわかる本』(あさ出版)ほか。

 

取材・文・撮影/鍬田美穂