大人のサークル活動に子どもが参加
── トーキョーコーヒーとは具体的にどんなものと言ったら良いでしょうか。
阿野さん:
子どもが安心して個性を伸ばすことができる場所をつくるために、「子どものための場所」に見えないように、大人たちが自分が楽しむための活動をしているところですね。
見た目は大人のサークル活動のようです。毎日のように全国の拠点で活動がなされていますが、大人が集まって、味噌作りやカレー作りをしたり、地域の人が草刈り、稲刈りをしたり、地元特産のきりたんぽ鍋をやったり、伝統工芸を教えてもらったりしています。
一緒にきた子どもも気になって、やっているという状態です。参加しないでウロウロ見ている子ももちろんいます。
しかし、多くの子どもが大人のやっている活動をやりたくなるようで、手伝っていることが多いですね。活動回数は拠点によります。いずれは毎日、全国でトーキョーコーヒーが開いていたらと思いますが、今は各地で月数回程度、開いているケースが多いですね。
── トーキョーコーヒーは全国196カ所まで広がっているとのことですが、今年8月に生駒市で開始されたのはなぜですか。
阿野さん:
元々、代表のアトリエの拠点があり、代表自身も住んでいたことが大きいですね。
── どうして北海道や沖縄など広く広まったのでしょう。
阿野さん:
8月にトーキョーコーヒーという新しいプロジェクトを始めるので、各拠点の主催者になりたい人は、研修会をするので集まってくださいとSNSなどで呼びかけたんです。最初100人ぐらい集まっていて、11月に2回目の研修会をして、それで、一気に増えました。
アトリエの活動など代表が積み上げてきたことに共感してくださった方がいて、広がってきました。2月以降はオンラインで研修会をするので、さらに増えていけると思います。今、拠点500か所を目指しています。
── 子どもたちがトーキョーコーヒーでしている活動はどんなものが多いでしょうか。
阿野さん:
子どもたちがしている活動というより、大人が活動していて、子どもは何していてもいいよと言うものです。子どもに何か活動をさせる場ではないです。子どもはゲームをしていてもいいし、すべて許容していて、大人が味噌作りしているのをただ見ている子もいますし、手伝う子もいます。
でも、大人が楽しんでカンナで削っていると子どももやりたくてしょうがなくなってくるんです。対象は未就学児から高校生まで誰でもきていい状態なので、それぞれ活動が違いますね。
登校拒否以外の子も来てもいいし、大人もご自身のお子さんが不登校のケースが多いけど、関係なくDIYが得意という方が来ているケースもあります。
これからはアーティストにも関わって欲しいと思っていて、賛同してくれるアーティストも募集しています。