米どころ新潟県ではお米そのものを味わうための商品があります。その写真を、つく-だやま/ZQDYMさん(@zqdym)がTwitterに「変態的おむすび弁当(褒め言葉)」と投稿したところ、14.3万いいねと話題になりました。このおにぎりについて、製造元の株式会社サンキョーフーズ専務執行役員の安田さんと惣菜部の渡辺さんに聞きました。

「新潟米におかずはいらない」常識にとらわれない挑戦

── 新潟県内の工場で乾物やお惣菜の製造販売をしているそうですね。SNS上ではお米違いの塩おにぎり3Pセットというめずらしさから「変態的(良い意味で)」話題となりましたが、どのような反響がありましたか?

 

渡辺さん:
おかげさまで販売先ではSNSで話題になる以前より早く完売したと聞いています。「こういうのを求めている」とか「こういうのを食べたい」といったコメントもあり、たくさんの商品が溢れるなか、シンプルな塩おにぎりに興味を持ってもらえて嬉しかったです。

 

これからも「常識にとらわれない」という良い意味で、他ではやらないこと、「変態的」なことにあえて挑戦していきたいです。

 

塩おにぎり食べくらべセットを製造している新潟県にあるサンキョーフーズ

── どうしてこのような商品を売り出そうと思ったのですか?

 

渡辺さん:
この商品はお取引先のJR東日本クロスステーションが運営するコンビニエンスストアのNewDaysさんからの依頼で共同開発をしました。

 

NewDaysさんの「米どころ新潟の米の味をもっと堪能してほしい、県外から来た方に“新潟米はおかずなしでもおいしい”ということをアピールしたい」という思いに賛同し、純粋な新潟米の食べ比べの商品が今までにないことから開発に至りました。

 

── いつ頃から販売をしているのでしょうか?

 

渡辺さん:
2021年12月から販売をしています。2022年10月現在で、約1万1000パック販売しました。発売当初から今までにない商品ということで社内一丸となって製造に取り組みました。

 

── もともと、おにぎりの製造はしていたのでしょうか?

 

安田さん:
サンキョーフーズは古くは海苔の販売をしておりました。今も新潟県で唯一の海苔製造工場です。今は海苔を中心とした乾物部門や惣菜部門などがあります。大きな炊飯器がありますので、スーパーなどへの酢飯の卸しや、おにぎりや太巻き、いなりずしなど米飯を中心とした惣菜の製造販売はもともとしていました。

 

── 海苔を得意としているとなると、おにぎりに海苔を巻かずに販売というのは少し残念でしたね。

 

安田さん:
そんなことないですよ。どうしても海苔は香りが強いので、お米本来の味を堪能するためには塩むずびがいちばんだと思っています。ただ、写真だとわかりづらいのですが、味付けのりも貼付しているので、おかず感覚で味わっていただけたらと思います。

 

塩も新潟県北部の海岸沿いで作られている笹川流れのに塩を使用していて、すべてが新潟産と、こだわった商品になっています。