プロの自然ガイド歴14年のくますけさん(@kumasuke902)。ガイド経験から得た身近な自然のなかにある発見や豆知識を、自筆スケッチとともに投稿しています。その可愛らしい絵と知的好奇心をくすぐる内容が人気で、2023年カレンダーにはすでに多くの購入者が。「子どもから大人まで楽しめる!」と注目を集めています。

ヒドリガモはエサがないとわかると塩対応!?

秋もそろそろ終わりに近づき肌寒さを感じるこの季節、その寒さを肌で感じているのは私たちだけではありません。自然の生き物や草花も、同じくその変化を自身で感じとっています。

 

11月の投稿では「人慣れしまくりカモ4選」として冬の水辺でよく見かけるカモについてのイラストが、わかりやすい特徴とともに紹介されていました。

 

手書きのイラストには豆知識も添えられている

たとえば、公園などでよく見かけるカルガモは「安定のすり寄り」というコメントが添えられるほど人に慣れていて、緑色の頭が特徴的なマガモは、実はカモのなかでは「警戒心が強いほう」とのこと。

 

「カモが寄ってくるのは、人間が大好きというわけでなく、ただ単にエサがもらえると学んでしまったからなんです。というわけで、良いのか悪いのかすぐ近くまでよってきてくれる鳥たちなので、双眼鏡を使わずに観察できます」

投稿のきっかけは、地球温暖化を実感したこと

くますけさんが自然ガイドを始めたのは、旅先のカナダでのできごとがきっかけでした。

 

「もともとスノボードが好きで、国内だけでは飽きたらず海外にも出向いていました。あるときカナダに行くと、記録的な暖冬で雪がなく。初めて“地球温暖化”を実感しました。

 

何か自然のためにできることはないかと考えるようになり、帰国後に自然ガイドの仕事を見つけてこの業界に飛び込んだんです」

 

また、自筆投稿を始めた背景にはコロナ禍による外出自粛の影響があったといいます。

 

「コロナ禍で外出できなくなり、僕たち自然体験を提供する側も自粛ムードでした。でも、これでは子どもたちが自然と触れ合う機会がますます減ってしまう!と。

 

特に僕が担当している幼児〜小学生の時期って、成長が早いですから…。自粛している間に大きくなっちゃう。だったら、自分の持っている自然ネタをパパ・ママに真似てもらい、おうちで自然ガイドごっこを楽しんでもらえたらと始めました。

 

ただ、投稿に使う写真がなくて。イラストにしたのは苦肉の策でした。結果的に、昆虫が苦手な人も多いので、その気持ちがイラストで多少やわらいだならよかったと思います」