決まらない保育園「第37希望まで出しました」
産後、妻の治療が始まると木村さんは家事や育児をワンオペ状態でこなしながら、保活を進めていきました。
「もともと新年度が始まる4月の入園で準備をしていました。
けれども、毎月更新される各園の『受け入れ可能児童数』が減っていくさまを見て、妻が不安を感じたため、中途入園に切り替えました」
過去の募集状況から、1〜3月になると募集がほとんどなくなることがわかりました。
これから準備して間に合うのは早くても10月。10〜12月の3か月で決まらないと、半年先の4月まで入園は絶望的です。
また、保育園は生後2か月から子どもを預けることができますが、なかには生後5〜6か月以上からしか受け入れていない園もあります。
「保活を本格化した9月の時点で子どもは生後3か月。2歳児クラスまでしかない小規模保育園は対象外にしていたため、入園可能な園をリストアップするだけでもひと苦労でした」
さらに、園の立地、土日保育の有無、保育料、保育の方針や雰囲気、行事、園バスやプールの有無、英語教育の取り組み状況、園児の様子など、さまざまな角度から比較・検討を行いました。
中途入園の場合、入園の可否は家庭状況の審査に加え、園児の定員枠に対して空きがあるかどうかによります。希望した月に内定が出ない場合、申請は翌年3月まで繰り上げられます。
「私の住む地域では、希望する園をいくつでも書けます。公表されている『受け入れ可能児童数』がゼロでも、“いつ変わるかわからないから、入れたい保育園から順番にたくさん書いたほうがどこかに入れます”と説明を受けました」
入園時期によっては子どもが生後5〜6か月を超えます。生後5〜6か月以上が入園できる園も含め、通える距離のほぼ全部の園を「第37希望」まで申請用紙に記入したと言います。