「不登校の4段階」を親子で共有する

2学期になって不登校の兆候が現れるケースは多いです。ものすごく難しい問題です。というのも、ケースバイケースだからです。

 

「学校なんて行かなくてもいいよ」「行かなくても大丈夫だよ」と、親が心の底からおおらかに構えていられればいいですが、なかなか難しい。口先では「休んでいいよ」と言いつつ、心の中では「いや、行ってよ」と考える親のほうが多いのではないでしょうか。 

 

でも「いや、行ってよ」という親の心の声って、案外子どもに伝わるもの…。子どもの不信感を募らせないためにも、「親子で」不登校について学ぶ必要があると思います。

 

不登校にはいくつかの段階があると言われています。ここでは4つの段階について説明します 。混乱期、安定期、転換期、回復期です。

【混乱期】

親も子どもも「なんで学校に行けないの」と混乱する時期。

【安定期】

親も「行かないという選択肢もあるな」と考える時期。切迫感が取れることで、子どもの負担感が減る。自室にこもりがちだった子が、居間などに出てくることもある。

【転換期】

友人と遊ぶなど、子どもが自分の意思で行動ができるようになる時期。むりやりではなく、「行きたいな」「行こうかな」と自分から思えるように。この時期になると、子ども自身が「ちょっとコンビニ行ってくる」など学校以外の場所へ出ようとすることもある。 

【回復期】

徐々に学校へ足が向き始める時期。

 

こうした段階を知っておくと、「今はどのくらいの段階かな」と子どもの姿を冷静に捉えられるかもしれません。相談者さんのお子さんは中学1年ということですから、この4つの段階を親子で共有し、「今どこだと思う?」と話し合って共有しておくのもいいかもしれません。 ただ、もちろん個人差もありますし、場合によってはひとつ前の段階に戻る可能性もあります。

 

それを踏まえて、「今はどうしたい?」と子どもと話し合い、スクールカウンセラーさんに間に入ってもらって、今後の計画を立てるのもいいですね。