劇団四季に7年間在籍し、ミュージカル「ライオンキング」のヒロイン・ナラ役を演じた経験もある田村圭さんは、現在、福島県に移住し幅広い世代の方にダンスの指導をしています。東京で生まれ育った田村さんが移住を決めたきっかけと、現在の生活について伺いました。
生徒さんの年齢は3歳から60代まで
── 田村さんが移住先の福島県白河市で行っているダンスレッスンについて教えてください。
田村さん:
去年の4月からスタートして1年半くらいになりますが、公共施設を借りてジャズダンスと、バレエ、ストレッチクラスなどを開催しています。企業や団体の依頼で出張レッスンをしたり、特別非常勤講師として小学校でミュージカル体験教室をしたり。キャリア講演会の依頼もあります。
生徒さんは3歳から60代まで、幅広い年齢の方が受けてくれています。大人の方達は、憧れはあったけど、ジャズダンスを習う場所がなかったという初心者の方と、昔習っていたことがあるという方とが半々くらいいらっしゃいます。
講演に呼ばれるなんて東京にいたときは思ってもいませんでした。地域に根ざした活動をしていきたいと思っていたので、そういったご依頼が増えて、有り難くお仕事をさせていただいています。
── 劇団四季を退団後、指導者としてのキャリアを歩み始めたそうですね。
田村さん:
31歳で退団した後は、指導する側にシフトして、バレエ・ジャズダンス講師や、ミュージカルの振り付け・指導をするお仕事をさせていただきました。
今までパフォーマンスをする側で振り付けはしたことがなかったのですが、新しい視点に立つことが出来て、とても勉強になりました。プロの俳優を目指す子たちと接するなどし、指導する側に回ると新たな学びもたくさんありました。
2016年から自ら主宰するバレエ教室をスタートし、徐々についてきてくださる生徒さんが増える中、「ジャズダンスも教えてください!」という要望にお応えしてジャズダンスレッスンを増設。
もともと私の生徒だった齋藤が、私のクラスや教え方が大好きだと、色々な雑務や撮影などの手伝いを自ら進んで引き受けてくれていました。
2020年、ACHATES Tamura Dance Studioに改名し、齋藤を正式にアシスタントとして迎え入れ、スタジオ運営のサポートをお願いしました。その頃、発表の場も増えてきていて、また新たな目標に向かって歩み始めていた最中、コロナ禍が忍び寄ってきました。