子どもと関わるときに意識していることを「お寿司最高かよ」と表現したツイートがバズり、3.2万リツイート、18.5万いいねの大反響を呼んだ、子どもの精神科看護師さん(以下、こど看さん)。SNSで、子どもの精神科ならではの【関わり方・考え方・あるある】を発信しているこど看さんに、子育てをラクにするヒントを聞きました。

 

子どもの精神科看護師さんのTwitterより

親子関係の鍵は「親の安定」

── さまざまな親子と接してきて、どんな働きかけよりも「親の安定」が何より親子関係を良くすると実感されているとか。

 

こど看さん:
親が安定しているときは、入院中の子どもも安定する。そうした親子を見てきて、親が自身を労わる必要性を強く実感しています。

 

親御さんと話していると、睡眠時間が不足していたり、日々に楽しみがなかったり、自分のことはあと回しにしている方が多いんです。

 

だから、子育てに悩んでいる方は、まず自分自身を大切にできているかを考えて欲しいと思います。

 

子どもの精神科看護師さんのTwitterより

── 子どもたちから「親の機嫌が悪い」とよく聞くそうですね。

 

こど看さん:
はい、残念ながら本当によく聞きます。

 

子どもは機嫌の悪い親とは話したくありません。次第に親の話も聞きたくないと思うようになり、親子関係はこじれます。

 

── 機嫌が悪いつもりはないのに…という親もいそうです。

 

こど看さん:
子どもが「うちの親は機嫌が悪い」と感じてしまうのは、親が「子どもの話を聞かない」ことに原因があるようにも感じています。

 

たとえばパソコンで作業中に子どもが話しかけてきたら、手は止めて、おへそは子どものほうを向け、最後まで話を遮らずに聞く。そうすると、子どもの状態は安定してきます。

 

簡単ですが効果的なので、ぜひ試して欲しいです。

 

── 動作としては簡単ですが、子どもは遠慮がないですよね。多忙な日々においては難しいかもしれません。

 

こど看さん:
そうですね。でもこの動作には意味があります。

 

手を止めることで「君の存在を認めているよ」、体を向けることで「君の話をしっかり聞く準備をしたよ。さあ、どうぞ」というメッセージになっているんです。

 

適当に「後で、後で」としてしまうと、子どもは「変なこと言ったかな」「邪魔しちゃったかな」と不安になってしまいます。

 

日常生活の中で、無意識のうちに子どもを不安にさせている親は少なくないと思いますよ。

 

子どもの精神科看護師さんのTwitterより