いつかナレーションの仕事をするために

── 身近にかっこいいヒーローがいるのは素敵ですね。先ほどナレーションをやりたいお話しされていましたが、自分の声はどのように感じていますか?

 

市川さん:
画面から自分の声が聞こえてくるのは、正直まだ慣れていないですし、自分の声もまだ好きではないです。

 

映画を一緒に観た弟が「すごくおもしろくて、笑っちゃった」と楽しんでいたようなので、私の声も大丈夫だったのかなと少し安心はしましたが、まだまだ満足はできていません。

 

日本舞踊の舞台では声を出すことがないので、今回の声のお仕事で自分の声、そしてお芝居を見直すきっかけにもなりました。

 

まだ声の演技に自信もないですし、自分の声も好きになってはいないので、ナレーションをやりたいという気持ちと葛藤している部分もあるのですが、いつかはやってみたいです。

 

── ナレーションをやるために、何か準備していることはありますか?

 

市川さん:
学校では授業で朗読もやります。

 

私は、結構緊張するタイプで、みんなの前で朗読すると想像するだけで、心臓の音がドクドクと速くなってしまいます。緊張して失敗したくないから、なんでも事前にきちんと準備しておきたいのかもしれません。

 

でも、お稽古も練習も嫌いではないので、どんなに緊張しても大丈夫なように、これから先、どのお仕事をするときにでも、しっかり準備して挑みたいと思います。

 

PROFILE 市川ぼたんさん

日本舞踊家・俳優。2011年生まれ、東京都出身。2014年「古典への誘い」八千代座公演の『芝居前三升麗賑』で初御目見得。2019年、四代目市川ぼたんを襲名。2021年には、初の連続ドラマ「二月の勝者-絶対合格の教室-」に出演。
 

取材・文/タナカシノブ