きっかけは「なんだ、この変なデザイン」
── そもそも、どうしてガードレールに興味を持つようになったんですか?
岡元さん:
子どものころから収集癖はあったんです。でも、いたって普通にカードダスとか一般的なもの。
それが大人になって散歩しながら、団地や給水塔の写真を撮って収集していくようになって。珍しい看板の写真を撮るのも好きです。
で、ガードレールは、いろんな形があるということは知っていたんですけど、10年ぐらい前に、すごく変なガードレールを見つけて。
岡元さん:
一見、シンプルなものに見えますが、真ん中に、北区の「北」が漢字で入っているんです。
こんな変なものはなかなか撮れない、集めるしかない、と思ったのがきっかけです。
ちなみに、道路を管理する国、都道府県、市区町村によってガードレールは種類が違うんですよ。国道ではこのガードレールはよく見かけると思います。
右は、いわゆる普通の「ガードレール」です。一方、僕がハマッているのは左「ガードパイプ」というもの。「ガードレール」は車両用防護柵で、「ガードパイプ」は歩行者自転車用柵ですね。強度が変わってきます。
ただ、わかりやすいように僕も「ガードレール」ということが多いです。
── なるほど。デザインはどんなふうに決まっているんでしょうか。
岡元さん:
国や市町村が決めているわけじゃなくて、受注した会社がデザインして作っています。だから、作った会社が一緒だとデザインが一緒になったりするんですよね。
多摩地区は同じガードレールが多いから、「同じ会社に発注してるのかな」とか想像したり。同じデザインのものを全然違う場所で見つけたときはテンションが上がります。
もちろん、珍しいデザインを見たときも。どうしてそのデザインなのかは正解がわからないから楽しいんですよね。
名所、名産のほか、市区町村の花、キャラクターもあります。
── 地域によって個性もあるし、想像するのも楽しいですね。カラーはどうなんでしょうか。
岡元さん:
「景観ガイドライン」というものができて変わりました。今は黒と白、茶色が多いです。ただ、管理が自治体レベルとなるとバラバラですね。すごくカラフルなものもあるし、それが特徴になる場合もあります。