40代だからこそ、変化できるもの
── 現在46歳のSayaさんから見て、40代はどんな年代ですか?
Sayaさん:
いちばん変化できる可能性があるんじゃないかな、と思うんです。
たとえば私は子どもが2人いて…。以前は、子どもが小さかったですし、家族に大半の時間を費やしてきたと思います。
でも、40代になった今は子育てもひと段落してきたし、もっと自分のために時間を使いたい。フィットネストレーナーの仕事も日々経験を積みながら、30代で培った知識や経験を周りにアウトプットしていく時期なのかなって思っています。
── 生活スタイルや思考も変化する一方、体も変化していきますよね。
Sayaさん:
20代、30代に比べたら代謝も落ちるし、痩せにくくもなります。体力も落ちて、気づいたら内臓脂肪が増えて、お腹周りにお肉がついていたりして…。ただ、内臓脂肪は実は落ちやすい部位でもあるので、40代の人なら、そこにアプローチする方法もありますね。
年齢によってアプローチの仕方は変わるかもしれません。でも、どの年代にもそれぞれ良さや美しさがあります。「もう40代だから」と諦めるのではなく、今の自分の良さに気づけることが大切だな、と思うんです。その基礎をつくるのが健康な体です。健康美を維持するためにも、体を動かす習慣を取り入れていけるといいですね。
朝のコーヒーとセットで習慣
── 40代になり、体力や気力の衰え、記憶力の低下を感じる人もいるようです。
Sayaさん
まず、ちゃんと運動ができているかを確認することが大切です。1日のうち5分でもいいので運動する時間をつくる。体は、何歳になっても動かせば動かすほど変わってきます。40代でも十分に変わりますよ。
── 毎日運動しようと思っても、つい面倒になってしまったり。
Sayaさん:
毎日続けようと思うと、プレッシャーやストレスになることもありますよね。
まずは「毎日続けなくていい」と思ってください。たとえば、2、3日に1回やると決める。それでも続かない場合は、毎日自分がやっているルーティーンに組み合わせてみる。
たとえば、朝コーヒーを入れて飲む、お風呂に入る、といった毎日行っている習慣と一緒に1回5分のエクササイズを行うんです。少しでも体を動かすと「もう少しやってみようかな」という気分になることもあります。
そうやって少しずつ体を動かす習慣を毎日の生活に取り入れてみてください。体は正直です。効果的な運動は体を鍛えるだけじゃなく、頭や気持ちもスッキリしますよ。
1年後、5年後、10年後。自分がどんなふうになっていたいのかを想像しながら、毎日の運動を続けてください。きっと変化を実感できるはず。
PROFILE Sayaさん
フィットネストレーナー。2児の母。Google本社のエグゼクティブトレーナーとして活動しながら、オリジナルメソッド『globody(グローボディ)』を開発、『シリコンバレー式 globodyフィットネス』(講談社)として出版。
取材・文/間野由利子 撮影/井野敦晴