同じビールでも缶と瓶で味に違いはあるのか?

── 泡の役割について理解できたところで、次に気になるのがビールの種類です。よく「ラガー」とか「エール」とか耳にしますが、恥ずかしくて今さら「何?」って聞けないところがあります…。

 

くっくさん:
醸造に使われるビール酵母の違いですね。酵母の種類や発酵方法によって、ビールの味わいが変わってきます。

 

ラガー酵母は4~10℃の低い温度で発酵させることが多く、発酵により生成される香りも穏やかです。

 

スッキリと軽快で、喉ごしクリアなビールが多いですね。私たちがお店で買って飲むビールは主にラガーです。

 

エール酵母は16~24℃のやや高い温度で発酵させることが多く、さまざまな香気成分が生まれます。

 

フルーティな香りなどに例えられるような比較的味わい深いビールになります。世界のブルワリーでは、ラガー以上に多様なスタイルが醸されています。

 

──ビールの個性を決めるのが酵母なのですね。見た目や味など多種多様なビールですが、缶と瓶では美味しさに違いはあるのでしょうか?

 

くっくさん:
缶と瓶の違いについては、中身は一緒でも容器によって味の変化というものがどうしてもあります。

 

ビールはほかの蒸留酒などと比べてアルコール度数も低く、温度など外的要因の影響を受けやすい。

 

高温や光に弱く、特に瓶だと熱のみでなく光の影響を受けやすくなります。それを防ぐため、紫外線の透過率が低い茶色の瓶を採用しているわけです。

 

ちなみに瓶の色が茶色、緑、青、白、無色の順で透過率が上がっていきます。缶のほうは原則、光の影響はないので、それによる劣化を防ぐことができますね。

 

そうすると、缶のほうがアドバンテージは高いようにも思えますが、正直難しいところです。

 

酸化を防ぐため、液体を容器に封じ込めるときには酸素が入らないようにパッケージングしていきます。

 

瓶は口が狭いので、酸素が入り込むスペースはすごく小さい。缶は、上の蓋の部分をかぶせる形になるので、その分口径が広い。酸素が入りやすいデメリットがあります。

 

カンニングマシン(缶に詰めるマシン)の性能にもよるので一概には言えませんが、瓶のほうが品質のいい場合もあります。

 

見た目でいうと、瓶のほうが高級感があるのでレストランでは好まれますし、自宅だと飲み終わってから瓶を捨てるのは面倒だといって、缶を選ぶ人は多いですね。