今年は電力が逼迫し、節電がより求められています。とはいえ、やみくもに節電に取り組むのは間違い。「頑張っても“報われない節電”をしないよう注意を!」と家計再生コンサルタントの横山光昭さんが指摘します。なぜ報われないのでしょうか?
何でも「節電」すればいいわけではない
照明やテレビをこまめに消す。使わない家電製品はコンセントから抜く…。これら定番の節電をした人もいるでしょう。
ただし、上記のやり方はそのつど意識して実行しなければならず、手間もかかります。
時間が経てば「忘れた」「面倒くさい」となって、長続きしない…。結果的に報われない節電となってしまいがちです。
対して、“報われる節電”があります。「一回」のアクションで節電効果が長続きする方法です。
手間がかかって効果の低い節電をするか、1アクションで効果の高い節電をするか。優先すべきがどちらかは明らかですよね。
エアコン代を節電するこの夏の1アクションとは?
では、ラクにできて効果的な節電方法を見ていきましょう。夏のシーズン、家庭でもっとも電気を消費する機器は何だと思いますか?
経済産業省資源エネルギー庁の調査によると、トップ3は「エアコン、照明、冷蔵庫」(夏季19時頃、本州、四国、九州の場合)。
なかでもエアコンは、電気使用量全体の約4割を占めています。ですから、節電のメインターゲットはエアコンです。
方法は簡単で、フィルター掃除をするだけです。面倒に感じて先送りにしがちですが、この夏に1~2回、フィルターを取りはずし、ホコリを掃除機で吸い取ったり、水で洗い流すなどしたりすればいいだけ(掃除方法は説明書で確認しましょう)。
掃除によって目詰まりが除かれ、省エネとともに年間約860円の節約になると言われています(経済産業省資源エネルギー庁試算)。
加えて、フィルターがキレイになるとエアコンの効き目も必然的にアップします。
効きがよくなれば、「エアコン効かない…」と極端に設定温度を下げる必要もなくなりますよね。つまり、ダブルの節電効果を望めるわけです。