「コロナ禍、外食費が増えていく家庭が多く見られます」。そう語るのは、家計再生コンサルタントの横山光昭さん。なぜコロナで外食費が増えるのか?どうやってコントロールすればいいのか?ルールを決めれば外食を心置きなく楽しめるそうです。

増える「外食費」は消費なのか浪費なのか?

コロナ禍、外食の機会が減っていると思います。となると外食費も減りそうですが、家計相談をしていると、逆に増えている家庭に出会うことが少なくありません。

 

その一因は、コロナ禍で外食を敬遠する一方、テイクアウトやデリバリーなどの“中食”の利用が増えたからです。

 

共働き世代などではコロナ以前から中食の需要はありました。コロナ禍で外出を控える傾向が強まるなか、これまで以上に中食のニーズが高まり、外食費の増加を招いているわけです。

 

加えて、コロナ禍のストレスや不安も関係しているでしょう。気軽にレジャーや旅行に行けず、モヤモヤした気持ちをどこかで解消したい。

 

そこで、食に楽しみを求めたことが、外食費の増加につながっていると思います。

 

安心安全や楽しみのための食は必要不可欠なもの。ある程度、外食費がかかってしまうのは仕方のないことです。

 

しかし、必要以上に食にお金をかけるのは好ましくありません。外食費が必要な「消費」ではなく、ムダな「浪費」レベルに陥っていたら、見直さなければなりません。

「浪費」となる外食費のボーダーラインは?

問題は、外食費がいくらなら浪費となるかです。家族構成によって変わってきますが、食費に占める外食費の割合が2割程度を超えたら、見直しの対象とするのがひとつの目安。

 

たとえば、食費が7万円だった場合、外食費の上限は1万4000円。この額をオーバーしたら浪費とみなします。

 

総務省の家計調査報告(家計収支編)によると、世帯収入506万~740万円の家庭での2021年の月平均の食費は7万4250円。

 

うち外食費が1万1193円で、その割合は約15%です。先の外食費2割の設定は決して高くないわけです。

横山さんが考える理想の食費(収入からの割合)と理想の外食費(食費からの割合)