■子供にかけてあげたい言葉
親は自分の子供に対して、褒めるよりも叱る傾向があるようです。文句ならいくらでもいえるけれど、褒めるとなると苦手に思う人も少なくないようです。
子供にかけてあげたいのは、褒め言葉や気持ちに寄り添ってあげるような温かな励ましの言葉です。ただし手紙のようにかしこまった文章を言葉にすると、かえって嘘のような印象になってしまいますので、注意が必要です。
子供を伸ばしてあげたいと思ったら、短い褒め言葉や相づちを打つ言葉を挟みながら子供の話をじっくり聞くようにしてみてはいかがでしょうか?
ある調査によると中学生が親に言われて嬉しかった言葉には共通点がありました。ひとつは感謝を伝える言葉です。子供が何かしてくれたときにすかさずかけるようにするとよさそうですね。
もうひとつは子供を励ますものです。「頑張ってるね!」「あなたならできる!」「結果は気にせず楽しんできなさい!」など、子供を元気づける言葉も積極的にかけていきたいですね。
子供の話を聞くときに欠かせないフレーズもあります。へー、そうなんだ?その話もっと聞かせて!という相づちや、すごいね!やったね!など、 子供の話をきちんと聞いて結果を認めてあげるようなフレーズを意識して使うようにしてみましょう。
子供が失敗してしまったときは「ドンマイ、次があるさ」「いい経験になった」、といった言葉をかけてみると子供の元気が出るでしょう。
そして、子供に「大好きだよ」と伝えてあげれば、その言葉が子供の心に深く浸透し、自己肯定感の強い子供になると言われています。
中学生ぐらいになると、親の言葉に対してそっけない態度をとったりしますが、親の言葉は親自身が思っている以上に深く長く心に刻まれるようです。反応が薄いと思っても、めげずに言葉をかけ続けることが重要かもしれません。
■幼い子供に言葉を掛ける時のコツ
就学前の子供に対して声を掛ける時も、その場の感情で言うのではなく、言葉を選ぶようにすると子供が思った通りの行動をしてくれるようになりやすいと言われています。
例えば、子供が食事を残してしまったら 、「これだけ食べられて偉かったね」などと食べたことを褒めて、あわせて次からは食事の量を少なめに出すなどの工夫をしてみましょう。
子供が苦手なものをあまり食べてくれなかったときも少しでも食べられたことをほめて、だんだんと量を増やしていくようにします。そうすると子供は食べられなかったことについて気にするよりも、食べられたことを嬉しく思うようになるのです。
子供の行動が遅かったときはデメリットよりもメリットを教えてあげるようにしましょう。靴を履くのが遅い子がいれば「早く靴を履くと長い時間外で遊べるよ」などと声を掛け、早く行動することのメリットを教えてあげます。デメリットを強調したり、早くしないと置いて行くよなどと脅したりしてしまうのは NG 。あわてて転んでしまうなど事故の危険もあります。
ご紹介したように子供は身近にいる大人が使う言葉から多くの影響を受けます。子供によって差はありますが、 傷つきやすい子どもの場合、どうしても叱らなければならない場合を除いてはできるだけプラスの言葉をかけるようにしてみましょう。
言葉は毒にも薬にもなるものです。親としても子供の成長を促すような言葉を使えるよう心掛けたいたいものです。