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■マイナスな言葉は減らすこと

子供のやる気を引き出してあげられる言葉はさまざまです。一方で、普段からプラスになる言葉をかけていても同じだけマイナスな言葉を使っていたら子供のやる気をそいでしまうことがあります。


マイナスな言葉はプラスの言葉よりも印象に残りやすいです。子供にやる気の出るような言葉をかけてあげるのが苦手だという人は、マイナスになってしまう言葉を減らすように意識するところから始めてみてもいいかもしれませんね。


例を挙げると、「やればできるじゃない」という言葉は、マイナスにもプラスにもなります。子供が何かの成果を見せてくれたときに言ってしまいがちな言葉ですが、見方によっては「こんなことはできないだろう」と子供を過小評価していたことになります。


子供によって受け止め方は違いますが、過小評価されたせいでやる気をなくしてしまう子供もいるので気をつけたいところです。


子供が100点をとってきた際も、かける言葉によっては子供に変な思い込みを植え付けてしまうことになります。


「100点をとってきたから偉い」という褒め方をすると、子供は100点をとれなければ褒めてもらえないというような受け止め方をします。常に1位でなければ満足しないような完璧主義になってしまうと子供の負担になりますので、できるだけプロセスを褒めてあげるようにしましょう。


また、子供が何かで失敗した際に「次は絶対にうまくいく」という声かけをすると子供のプレッシャーになります。「次も失敗してしまったら親を悲しませることになる「「もう後がない」などと思いつめてしまうこともあるのです。こうした言葉をかけられて奮起する子供もいるかもしれませんが、 失敗した場合もプロセスを褒めてあげて少しでも身についたことがあれば認めるようにしてあげた方がよいですね。


子供のやる気を親の言葉ひとつで出させてあげることができるとしたらどんなによいでしょう。しかし一度褒めるだけではあまり子供の心に残らず、少しだけ叱ったことが頭に残ってしまうかもしれません。


子供のやる気を引き出してあげるために短い言葉を覚えて頻繁に使うようにすれば、親自身にも子供にもよい影響が出るのではないでしょうか。