おかしいと思うことを飲み込まないで
保活で苦労しているお母さんたちはたくさんいるけれど、なかなか社会に対して声を上げるという行動までは起こせない人も多いと思います。
私たちにできることはありますか?
天野さん
子育てや仕事をしていると、次々と乗り越えるべき課題が出てくるし、何か行動を起こすというのは簡単じゃありません。私だって、今の活動を始めるまで長女が待機児童になってから8年もかかっていますから。 ただ、おかしいなと思うことを無理やり飲み込まないで、ってお母さんお父さんたちには言いたいです。 「子どもを持つって自分で決めたんでしょ」と言われることもあるけど、働きながら子どもを産んで育てたいって思うのは、わがままとは全く違う。 普通に働いて、普通に子育てしたいだけなのに、保活でこんなに苦労する。まずは「これっておかしくない?」って友達と話してみることが、社会が変わっていく第一歩になると思っています。
待機児童問題だけでなく、子育てをめぐる課題に広く取り組んでいる天野さん。後編の「男性の育休義務化も?日本を子育てしやすい国にするために」では、父親が家事・育児を担う重要性についてお話を聞いていきます。
取材・文・撮影/小西和香