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みなさんは片付けコンサルタントの近藤麻理恵さんをご存じでしょうか。「人生がときめく片づけの魔法」という本を出版しています。2015年にはアメリカのTIME誌が行っている「最も影響力のある100人」の1人にも選ばれ、世界的な人気となっています。 そんな「こんまり」こと近藤麻理恵さんの片付けのメソッドとはどのようなものなのでしょうか。片付けや整理することで人生にはどのような効果があるのでしょうか。

■KonMariが英語の動詞になっている!?

2019年1月開始のアメリカのNetflixでは、近藤麻理恵さんが家庭を訪問し、片付けの方法を教えるという番組がスタートしています。


その片付けの方法が話題となり、アメリカを中心として片付けのブームが起こっているのです。片付けをすれば不要なものがでてきます。その家庭で出た不要品がリサイクルショップに大量に持ち込まれるということが社会現象になっているのです。 この片付ける方法がブームとなった結果、片付けるということを愛称である「こんまり」や名字の「近藤」を使用した造語で「konmari」、「kondo」などの造語として使っているのです。それで一般の方との会話が成立するほどのブームに発展しているのです。

■片付けの概念が変わる

こんまりメソッドの大きな特徴が、「残す・残さない」の判断基準にあります。一般的な断捨離では、最近使用したかどうかで判断する傾向があります。


まず、壊れているもの、使えないものは捨てるというのが大きな基準となります。これらは残していてもゴミでしかありません。思い出という意味で残しておくこともあるかもしれませんが、それでは基準としてはあやふやなものとなってしまいます。 不要なもの・使ってないものは処分するという考え方が一般的でしょう。ですが、モノには使用するシーズンというのがありますから、今使っていないもので判断するのは少し危険です。夏場では冬物は使用しませんし、逆に冬場に夏物は使用しません。ですから、ここ1年の間で使用していないものというのが判断の基準ということになるでしょう。 また、同じ用途のものが複数ある場合、どちらかは処分しても構わないということになります。ですが、TPOや予備といった場合を考えると少し難しくなります。同じもので複数ある場合はいずれか1つにまとめてしまうと決めてしまえば、処分はできるのです。


コレクションなど趣味で集めている場合もありますから、その場合はこれにあてはめず、大切なものとしてとっておきます。 他にも一度も使っていないものは処分するという方法があります。もったいないと思うかもしれませんが、使ってもいない物のためにスペースを確保しているというほうがもったいない、という考え方もあります。


企業では売れ残った商品は不良在庫として残りますが、倉庫などで保管することで経費が掛かってしまいます。ですから、こういった不良在庫に関しては特売や廃棄といった方法で処分をしています。これは家庭でも同じことがいえるのではないでしょうか。不要なものをとっておいても使う機会がなく、タンスの肥やしにしておくのなら、思い切って手放してみましょう。 次に、片付けのイメージを明確にします。


まず、「片付けのゴール」をイメージするのです。最終的に片付いた後の部屋をイメージします。片付けを始める前に最終的な形を想像しながら家の中を回ってみます。


また、片付けにかける時間を決めることも大切になってきます。というのも、ダラダラと片付けていては、モチベーションも下がってしまうということになってしまうのです。


日々少しずつではなく、片付けをする日を決めてまとめてやってしまうことが大切なのですね。