<3.生前整理という方法もある>
ここで、皆さんのご実家の状況をちょっと思い出してみてください。
同居しているならあまり実感がないかも知れませんが、別居していてたまに実家に帰ると、自分たちが子どもの頃から使っていた電化製品や家具をはじめ、下手をすればおもちゃや服などが、捨てられずに置いてありませんか?
人は長く生きれば生きるほど、思い出の品が増えます。
人生の先輩である親世代は、私たちの倍はモノを持っていてもおかしくありません。
古くても、現役で使われていたらいいのです。しかし、多くのモノは、いつか必要になるかもしれない、思い出だから、という理由だけで部屋を占領しています。
こんな風にモノをため込んだまま亡くなってしまい、後に残された親族は、膨大な遺品の山と格闘しなければならない、というケースが増えています。
今は電化製品1つ捨てるだけでもお金のかかる時代。その労力と費用は大変なものになります。
そのため、最近「終活」の一環として、自分が元気なうちに、本当に必要なものだけを残して、後は処分する「生前整理」を行う人も増えてきました。
この生前整理は、本人の了承のもとに行えるので、残される人がとにかくもめなくて済む、というメリットがあります。
そして、時間的な余裕があるので、本人も周りも満足のいく整理が行えるという点もメリットになります。
遺品整理業者の中には、この「生前整理」の相談に乗ってくれ、整理のお手伝いをしてくれるところもあり、「生前整理」で検索すれば、たくさんの業者が見つかります。
たくさんの思い出の品々は、本人の力だけではもう処分しきれないでしょうから、親世代には今こういう方法もあるんだよ、とさりげなく意識させてあげるといいのかも知れません。
すっきりと片付いた家で暮らすことにより、つまづいて転倒する危険性も減らせますし、一石二鳥ではないでしょうか。