<3.仏壇を新しくするという手もあります>
仏壇の引きつぎを難しくする原因の1つに、仏壇の大きさと雰囲気が、引き取り先の家に合わないということがあります。
大きな仏壇は、田舎の大きな家でなら立派に見えますが、都会のマンションに持っていくとなると、存在感がありすぎて、違和感を覚えてしまいます。
もし仏壇の大きさや雰囲気が原因で、引き取りたいけど引き取れない、と悩んでいるなら、いっそのこと仏壇を今の家に合うものに変える、という方法があります。
そんなことをしたらバチがあたるのでは?
そもそも仏壇を変えるなんて聞いたことがないんだけど。と思うかもしれませんが、前述したとおり、大切なのは仏壇そのものではなく、御先祖さまを敬う気持ちです。
御仏(みほとけ)の魂が仏壇に宿っているから仏壇を大切にしているのであって、仏壇から御仏の魂を抜いてしまえば(これを「魂抜き」といいます)、仏壇はただの木の箱です。
ちなみに魂抜きは、その家の宗派のお寺にお願いするのが一般的です。
新しい仏壇に御仏の魂を迎え入れ、位牌を納めれば、今後はその仏壇がご先祖さまの居場所になるのです。
これなら、サイズも自由に選べるし、現代的なマンションの雰囲気にも合うような仏壇にすることもできます。
元の仏壇は、魂抜きをした後なので、家具などと同じ扱いで処分できます。
ありていに言えば粗大ごみとして出しても特に問題はありませんが、やはりゴミとして扱うのはちょっと…、と思うなら、以下の方法で処分できます。 ・魂抜きをしてもらったお寺に引き取ってもらう(おたき上げをしてくれるお寺もあります)。
・仏壇を購入した仏具店にお願いして引き取ってもらう(新しい仏壇を購入する際は、ほとんどのお店が古い仏壇を無料で引き取ってくれます。中には魂抜きなどの供養までしてくれるお店もあります)。
・仏壇専門のリサイクル店に引き取ってもらう(古い仏壇の中には名だたる職人が作った価値の高いものもあり、思わぬ高値で売れることもあるそうです)。 仏壇の引き継ぎ先で悩んだ時には、ぜひ参考にしてみてください。