<子どもを認める言葉をかけよう>
この世に誕生してわずか数年という子どもたち。大人から見れば未熟なのはいうまでもありません。
しかし、それは半人前という意味ではないし、二分の一の人権しか持っていないというわけでもありません。子どもを一人の人間として見る視点を、特に親は養いたいものです。 子どもが何かに夢中になっている、一生懸命何かを仕上げている、そんなときには温かく見守りたいもの。 「そんなことをやってないで、宿題しなさい」「大したものは作れないでしょ」などと、子どもの行為に水を差すような言葉は絶対避けましょう。
「一生懸命やってるわね。それが好きなのね」「完成するまで粘って続けられたわね」
と、子どもの努力や持続力を褒めて認める言葉をかけてあげましょう。 自分の好きなことや、やり遂げたことを認めてもらうことで、子どもの自尊感情や自己肯定感が育ちます。
出来上がった作品などが、仮にパパママの目から見て評価が低いと感じたとしても、それをそのまま口に出すのではなく、やり遂げたことを褒めましょう。
もちろん「○○君より上手」「○○さんのほうが早くできた」など、他人と比較する言い方はNGです。 子どもが夢中になれるものを持っていることこそが貴重ですから、結果よりもプロセスを重視した言葉がけをすることが大切です。
一生懸命やっても、仮にうまくいかなかった場合は、まずは頑張ったことを認めて、それから「どうしてうまくいかなかったか」をパパママも一緒に考えてあげるといいでしょう。
その際に、大人には原因が分かりきっているとしても、大人の口からズバリと言うのではなくて、子ども自身がそれに気づけるように、「△△したせいかな?」などと考えさせる誘導をしてみましょう。 心理学者によれば、子どもの意思決定は2歳頃から可能だそうです。
まだ子どもだから何も分からないはず、などと見くびらないで、子どもが自分で探したり、考えたり、決めたりすることを尊重したいものです。 そのためにも、特にママは、ガミガミと小言を言うのは止めましょう。
保育園や幼稚園の先生の観察によると、ママたちの決まり文句は「早くして!」「ちゃんとして!」だとのこと。小学生なら、それに「勉強して!」が加わるのでしょうか。
これら3つの言葉は、子どもを幸せにするのとは真逆の言葉だと言われます。上でも触れたように、決して子どもをラクな気持ちにさせないし、一人の人間として認めていないような言葉と言えるでしょう。 付け加えるならば、「~しないで」という否定語ではなく、「~しよう」と肯定語を使うのも一つのテクニックです。
また、「~しなさい!」という命令形よりも、「~しよう」と誘う言葉のほうが、子どもは違和感なく従うと言われています。
「使ったおもちゃを早く片づけなさい!」と叫ぶより、「おもちゃは片付けよう」と、ママも一緒に片付けるしぐさを見せることで、遊んだ後はおもちゃを片付けることが当たり前のことという考えが子どもに定着するようです。
<愛情を示せる言葉をかけよう>
日本人は愛情表現があまり得意ではないというのは、大人の世界ではよく言われますね。
親子関係ではどうでしょうか。その人の行動から、自分が愛されていることが分かるというのは、経験を積んだ大人の話です。子どもにはやはり直接言葉で愛情を伝えたいものです。 「ママは○○君が大好きなのよ」「いつでもママは△△ちゃんの味方だからね」という言葉をかけられると、子どもは安心モードに浸れると言います。
日頃から折に触れて、「あなたが大好き」「あなたが大事」というママの気持ちを言葉で伝えていくことで、子どもは親が自分の味方であることを実感します。
そうすると、次第に自分自身を大切にするようになります。つまり、人生を通して抱いていかれる自尊感情が育まれるわけです。
さらには、自尊感情が備わっていれば、子どもが将来、試験などで失敗を経験したとしても、再起してまた頑張れる力となると言われます。 幼児期という、人生の最初の頃に、パパママからしっかり愛されたという体験が、子どもの人生全般に関わってくるのは、何とも不思議で尊いことだと思いませんか。
子どもは親の宝物であって、かけがえのない大切な存在であることを子どもに伝えましょう。
何か困ったことや悲しいことがあったときにも、パパママの言葉に支えられて、乗り越えられる子どもとなれるでしょう。 以上、子どもを幸せにするマジックwordとして、3つの側面からお伝えしましたが、いかがでしたか。
特に、お子さんへの対応でお悩みのパパママは是非試してみてください。