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社会問題として取り上げられることもある「ゴミ屋敷」。 なんらかの理由によって、ゴミを片付けることができず、自宅や敷地内にゴミが積み重ねられているのを目の当たりにすれば、近隣の方々も、いつかトラブルに巻き込まれてしまうのではないか…。と不安に感じてしまうはずです。 ゴミ屋敷に潜む問題は単純にゴミを捨てられない。というだけではなく、個人が抱えるメンタルの問題や、社会との関係性が絡んでいることも考えられています。そこで今回はゴミ屋敷のタイプや、ゴミ屋敷に潜む問題について見ていきたいと思います。

■ゴミ屋敷のタイプ

ゴミ屋敷といっても、そのパターンは大きく分けると3つに分類することができるようです。今回は、倉庫系と有機系、コレクター系についてご紹介していきます。 ・倉庫系 生活ゴミはきちんと捨てているものの、日用品や洋服、古くなった家電や家具など、捨てずに取っておくゴミ屋敷を「倉庫系」というようです。 通常なら倉庫に入れて保管するような物を、部屋の中に保管するため、普段あまり使わない物が生活する家の中にあふれていきます。 古くなった洋服やタオル、独立した子どもの家具や家電、コンビニやスーパーでもらった割りばしやお手拭きなどまだ使えそうな物をとっておきつつ、さらに買いだめをするために物があふれていきます。 「いつかは使うことがある」、「捨てるのがもったいない」と思う方に多いゴミ屋敷のタイプです。 ・有機系 不要な物と必要な物の判別することが難しいのが、有機系のゴミ屋敷と言われています。ゴミとして廃棄しなくてはいけない物と日用品がごちゃ混ぜになっており、住人ですらその判別がつかない状況です。 空になったお弁当やカップラーメンの容器だけでなく、食べ残しすらそのまま放置してしまうため、部屋中にニオイが充満していることも。 冷蔵庫は長い間手つかず状態の場合もあり、最悪の場合には正体不明の物体が残っている。といったこともあるようです。 一般のゴミと生ゴミ、日用品全てが積み重なっていると、どこに何があるか住人も判別することができない状況です。 ・コレクター系 いわゆるコレクションする方にみられるゴミ屋敷のタイプです。趣味で集めている物で部屋が占拠されており、ゴミや不用品は少ないのが特徴と言えるのではないでしょうか。 他のゴミ屋敷のタイプと違う点は、趣味で集めているものが多いため、部屋を清掃しようとしても、「捨てられない物がほとんど」という点です。 生活スペースを確保するために、ある程度の妥協が必要になるものです。コレクションとはいえ、家に残すものと、そうでないものを選別していかなければいけないこともありますが、どれも大切なコレクション。となると、手放すのは難しく、なかなか部屋を片付けることができません。 せっかく集めたコレクションですから、眺めて楽しむためにキレイに陳列したり、汚れないように大切に保管しておきたいものですが、スペースを度外視してしまうと、捨てられないほど大切な物であっても保管しておく場所が無いため、結果的に床に重ねて置いてしまったり、ほこりをかぶっていたり、地層になってしまって取り出せないなど、保存状態が悪くなってしまうのも特徴です。