■投資のいろは3:目論見書の中で注意して見る点3つ
さて、目論見書を見て私たちがその投資信託を選ぶ際、どの点を特に注意してみる必要があるのかを、最後にお伝えしておきます。
注意して見る点はたった3つです。 ・何に投資しているか?
投資信託にはお金を増やすという同一の目的はあるものの、それを達成するための方法は、投資信託によってさまざまです。
単純に分けると、ハイリスク、ハイリターンを求めるものと手堅く安全な運用を求めるものになります。
どちら側の商品なのかを判断するためには、どんな物にどれだけ投資をしているか、に注目しましょう。 人によって考え方は変わるかもしれませんが、リスクの低い順に投資先を並べると、大体このようになります。 預貯金<債券<不動産<国内株式<海外株式(先進国)<海外株式(新興国) 投資信託はいろいろなものに分散して投資を行うので、この中のどれか1つだけ、というものはありませんが、例えば海外の株式への投資割合が高い商品は、ハイリスク、ハイリターンを目的としていることが言えます。
逆に、債券や不動産、国内株式などを中心に投資を行っている投資信託は、ローリスク、ローリターンの商品と言えます。 ・過去の運用実績はどうか?
もちろん、過去の運用実績なので、今後も同じような動きをする保証はできませんが、値動きの激しいものや、じりじりと値が下がっているようなものは、安定した運用を求める人には不向きです。
・手数料の水準はどうか?
投資信託を決める上で、実は一番重要な点かもしれません。なぜなら、投資信託を売る、買う、保有している時に必要なものだからです。
儲かっているときならまだしも、損をしていても、持っているだけで運用手数料は取られてしまいます。
そして、手数料は投資信託や証券会社によって違います。ネット証券の方が店舗がない分、手数料が安いですし、ノーロードといって、購入の手数料が不要な商品もあります。
ハイリターンな投資信託は運用も難しいので、手数料も高くなる傾向があります。 あと、売上(運用利益)から経費(手数料)を差し引いたものが、実際の利益となる鉄則も、この機会に覚えておいてくださいね。