目論見書とは、いわば投資信託の説明書です。投資を始める時には、必ず読む必要のあるものです。
とはいうものの、中身はグラフや数字の羅列、そして長文!投資初心者には、どこをどう読んで理解すればいいのか全然わかりません。 そこで、今回は目論見書とは何か?から始まり、初心者でもここだけは要チェック!のポイントまでを分かりやすく解説します。
■投資のいろは1:目論見書って何?
みなさんはスーパーで買い物をする際、商品を買う、買わないの判断をどんな風にしていますか?
例えば、野菜なら新鮮が一番なので、手に取ってその色つやをみたり、国産にこだわりを持っている方なら、生産地を確認したりしますよね。
とっても安くて魅力的だけど、よく見たら賞味期限が近づいていた、傷んでいるところがあったから、やっぱり止めようと思ってカゴから棚に戻したり、買い物は色んな情報を自分の中で分析して、より良い物をより安く買うための高度な情報戦ですよね。 だから、女性に投資って実は向いているのかもしれません。しかし、世の女性の多くは、節約して貯金を増やす自信はあるけど、投資となるとちょっと…と答えるのではないでしょうか?
投資信託はスーパーの商品と同じです。ただしお金という目に見えないモノを扱っているために、手に取ることも、色つやをチェックすることもできません。
そんな投資信託という商品が売られているスーパーで、買う、買わないの判断をしてカゴに入れるためには、やはりその情報が必要ですよね。 目論見書は、投資信託という商品の説明書です。平たく言えば広告、チラシ、パンフレットのようなものです。
その商品がどのようなもので、買えばこんないいことがありますよ、などが書いてあります。 ただし、売る側が出した広告なので、基本的に「いいこと」を前面に押し出しています。
その広告を見て、「いいこと」だけじゃない点を見つけ、判断する。これが投資の魅力的な点であり、同時にリスクを嫌う女性に敬遠される点でもあります。 しかし、ひと昔前と違って、女性も自分でお金を稼いで当たり前の時代になりました。
金利の低い今、ぜひ自分の金を投資信託で賢く増やしてください。そのために、目論見書の読み方を学んでいきましょう。
■投資のいろは2:目論見書にはどんなことが書いてあるの?
目論見書は、投資信託の説明書にあたるものです。投資信託を買ってもらうために、販売会社や運用会社が必ず作って購入者(投資家)に提示するよう法律で定められています。
ちなみに、投資信託というのは、自分で株を買ったり土地を買ったりして財産を増やしていく仕事を、専門家にお願いするかわりに、その専門家にお金を預ける仕組みのことで、「ファンド」とも呼ばれます。
お金を増やすために、どのタイミングで、どんなものをどれくらい売り買いするのか、などは専門家にお任せする代わりに、預けたお金の中から運用のための手数料を取られます。 ただ、実際の売り買いの詳細は専門家に任せるにしても、どんな風にお金を運用して増やしていくつもりか、運用のためにどれくらい手数料がかかるのか、について知っておかないと、自分の大切なお金を預けることなんて怖くてできませんよね。
ですから目論見書には、あらかじめこんなことが書かれています。 ・ファンドの目的や特色
例えば、長期運用を目的としており、リスクを押さえ、安定した運用を目指している、といったものや、リスクはある程度覚悟して、そのかわり積極的な運用でより高い利益をあげることを目指しているなど、投資信託の概要が書かれています。
また、いつでも投資ができる商品なのか、期間を限定しているものかもそこに掲載されています。
・投資リスク
投資信託は、国内外の株や土地、先物など、世界中のいろいろな商品を売り買いすることで利益を上げようとします。
しかし保有していた株の値段が下がってしまった、投資していた国の情勢が不安定になって、資金を引き上げざるを得なくなったなど、お金を増やすことができない(元本すら保証できない)リスクもあります。その可能性を説明しているのが投資リスクです。
・運用実績
文字通り、投資信託の運用実績が書かれています。今どんな投資を行っているか(国内外の株、債券などの投資比率や、どんなファンドの商品を買っているかなど)、毎年どれぐらいの利益率があったかなどがグラフなどで表示されています。
・手数料
通常投資信託を買う時には購入手数料が、運用に伴って運用手数料が、運用利益には税金がかかりますが、それらも記載されています。