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第1子出産で初めての育休がもうすぐ明ける人、4月から保育園が決まり職場復帰するという人。

 

保育園の持ち物の準備や家事の分担効率化、仕事内容を思い出し確認するなど、やることは山積みですが、職場復帰当日、朝礼で上司から「今日から○○さんが育休から戻られました。ひとことお願いします」と言われて頭が真っ白…!

 

なんてことにならないように、挨拶の言葉や段取りも考えておきましょう。

 

先輩ママはこんなふうに挨拶したという実例と、意外と迷うメールでの挨拶ポイント付き。参考にして下さいね。

 

育休明け初日の朝礼、挨拶で忘れず伝えたいこと


朝礼のある会社や部署では、育休復帰初日の朝礼で管理職から紹介されて挨拶する形になると思います。

 

長々と話す必要も時間もないと思いますが、最低限、以下の内容は入れておきたいですね。

 

  • 育休中に自分の業務を滞りなく代行してもらったことへの感謝の気持ち
  • 復帰後の勤務時間などで変更があれば周知
  • 今後も頑張りたいという前向きな意欲

 

Uさん(当時29歳)は、 「復帰後は時短勤務を選択していたのですが、ご存知ない方もいるかもしれないと思ったので、再度、これから1年間は16時退社となりますとお知らせしました。16時以降の連絡に対応できず迷惑をおかけしますが、精いっぱい業務の効率化に努め、翌朝必ず迅速にお返事しますので…と伝えました」

 

と、時短勤務に関する周知と心構えを話したそうです。 ただ、いくら仕事に対して前向きであっても、赤ちゃんの急な発熱は避けられないもの。

 

お二人のお子さんがいるEさん(30歳)は、 「上の子の育休復帰時、できるだけ職場に迷惑がかからないようにと思っていましたが、結果は月に何度も発熱・お迎えで早退や休みを繰り返しました。そのため、二人目の時は、“休まないようにします”ではなく、“やむを得ず休むことになりご迷惑をおかけするかもしれませんが、日頃からデータの共有や進捗をオープンにして、影響を最小限にできるよう努力します”という言い方に変えました」 とのこと。

 

なお、ネット上の記事を見ると、挨拶時に「育休中に迷惑をかけたことへの謝罪」をするべき、というものを見かけますが、筆者個人としては、育休そのものは「謝罪」することではないと思っています。

 

飲み会続きで不摂生がたたり急に入院した…といったものではなく、認められた制度を計画的に取得したのですから、仮に誰かに迷惑がかかったとしたら、育休を取った人ではなく、職場の体制に問題があるはず。

 

とはいえ、「当然の権利」という態度でも、やはり反感を買いますよね。

 

新しい家族の誕生にあたり、多かれ少なかれ職場の人たちにフォローしてもらったことは間違いないので、感謝の気持ちは必ず挨拶の中で伝えるようにしましょう。

 

また、注意したいポイントとしては、

  • 直属の上司
  • 自分の業務を担当してくれていた人(たち)
  • 産休代理スタッフのフォロー担当だった人

には、全体への挨拶とは別に、個別でしっかりとお礼を伝えましょう。全体の場で伝えられなかった業務上の情報なども教えてもらえるでしょう。

 

復帰当日に出張や休みで顏を合わせられなかった人にも出社時にはこちらから声をかけたり、育休中に新規採用された人がいれば自己紹介しておくと、円滑に仕事が進むはず。

 

育休明け、職場へ手土産やお菓子は持参した?


初めての育休明けでは、職場に手土産などを持参した方がいいのか迷ってしまうかもしれません。

 

これについては、ビジネスマナーではっきりと決められているわけではなく、職場ごとの慣習や個人の判断に任されているのが現状のようです。

 

今回、独自に50人のママへ実施したアンケートでは、

 

  • 職場全体へ、個包装で分けられるお菓子を持参…43%
  • 自分の部署だけにお菓子を持参…22%
  • 何もしなかった…31%
  • その他…4%

 

と、3分の2がお菓子を手土産として持参したようです。

 

理由としては、

  • 職場の慣例だから…72%
  • どうすればいいか分からなかったが、自分の判断で…20%
  • 家族や友人に相談して…8%

 

と、職場で過去に育休復帰した先輩たちの行動にならったり、産休に入る前に直接聞いて教えてもらった人もいるようです。

 

「一律、総務に預けて配ってもらう」という会社もありますが、自分お菓子を配る場合は、休み時間を利用した人がほとんどでした。

 

「個人的なことなので、勤務時間中ではなく昼休みに各自の席を回って配りました。朝はまだ挨拶前だったし、帰りは保育園のお迎えがあるので」(Hさん・28歳)

営業・美容師・サービス業…育休明けの「お客様への挨拶」


ここまでは企業に勤めるママの育休明けについてでしたが、顧客と1対1で接することの多い営業職や自営業、美容師・ネイリスト・セラピストなどの仕事をしているママは、お客さんに対して「育休明け」の挨拶が必要になってきます。

 

売り上げにも直接結び付くので、優先してきっちりと挨拶しておきたいですね。

 

お客さんに育休復帰を知らせる場合は、前もってはがきやカードで郵送したり、メールやSNSを使用したりすることもあるかもしれません。

 

その場合も、勤務時間の変更やこれまで以上に喜ばれるサービスの提供などを伝えるのは会社勤めと同じですが、会社員と違い「フォローへのお礼」ではなく、いつも指名してくれていたお客さんに対し「お休み中はご不便をおかけし申しわけございません」と一言添える人が多いようです。

社内・社外へのメールでは、どう挨拶したらいい?


人数の多い企業やフレックス制、朝礼のない職場などでは、身近な人にだけ挨拶をしたら、他の部署へはメールで育休復帰を知らせるというケースもあります。同じく、取引先やお得意様へも、緊急の要件以外はメールで連絡することが増えているかと思います。

 

メールで育休復帰を伝える際に気を付けることは、

  • 個人的理由に帰するものなので、相手の業務時間を奪わないよう、文面は簡潔に。
  • 時短勤務など、勤務時間の変更は必ず知らせる
  • 育児や子どものことなど、プライベートな内容は極力書かない

といったもの。

 

初日は引き継ぎなどで忙しく、顔を合わせない人への挨拶はつい後回しになりがちですが、向こうから先にメールが届いてしまうと「ご挨拶が遅くなりまして…」などさらに書くことが増えるので、必ず初日の早い段階でサクッと送るのがおすすめです。

まとめ


育児中と勤務先では価値観も時間の流れも異なり、慣れるまでしばらく時間がかかるかもしれません。 少しでも順調なスタートが切れるよう、前もって当日話すことを考え、挨拶や手土産の段取りをシミュレーションしておきたいですね。

 

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文/高谷みえこ (アンケート実施時期:2019年1月~2月)