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日本で生活する上で、避けて通れないのが地震によるリスクです。家屋倒壊に巻き込まれれば、命を失ってしまう可能性も大。また運よく無事だったとしても、住む場所を失うことになりかねません。 子育て世代の中には、「これからマイホームの取得を検討している!」という方も多いはずです。大地震がきても安心して生活できる! 耐震性の高い住宅はどのようにチェックするべきなのでしょうか。 安心・安全の家づくりのポイントを紹介していきます。

 

■地震に強い家づくり、まずは「耐震等級」を確認しよう

地震に強く、安心・安全の家づくりをしたい!と思ったときに、まず目安になるのが「耐震等級」です。耐震等級とは、地震に対する家の強さを3つのランクで示したもので、 ・耐震等級1


・耐震等級2


・耐震等級3 に分けられています。 ちなみに、耐震等級1とは、「数百年に一度程度の地震(およそ震度6~7)で倒壊・崩壊しない。数十年に一度程度の地震(およそ震度5)で損傷しない」レベルとされています。 耐震性の側面から、現在の建築基準法に適合した建物を建てようと思えば、この耐震等級1というレベルをクリアする必要があります。これまでであれば、「耐震性能1でも十分」と考える方も多かったのですが、近年この流れは大きく変わってきています。 2016年4月に起きた熊本地震においては、ごく短期間の間に、2度の巨大地震が襲いました。これまで「耐震性能は十分である」と考えられてきた耐震等級1や2の住宅の中にも、倒壊してしまった家屋が含まれていたのです。 地震大国である日本において、熊本地震を「特別なもの」と捉えるのは危険です。 実際に熊本地震においても、「耐震等級1の建物よりも、1.5倍の地震に耐えられる強さ」を誇る耐震等級3の建物は、無事であるケースが多かったと言われています。 もし可能であれば、できるだけ高い耐震等級を取得することをおすすめします。

 

■土地選びも重要なポイント

地震に強い家づくりを行う際には、「建物」だけではなく「土地」そのものの特徴にも目を向けることが大切です。どれだけ頑丈に作られた家であっても、軟弱な地盤の上に建てられれば、その性能を発揮することはできません。 地盤の強さは、地震の揺れによるダメージと関連しており、特に新しく地面として形成された土地においては、地盤が緩く、ダメージを受けやすいと言われています。 家づくりの際に、土地選びから行う場合には、ぜひ地盤にも注目してみると良いでしょう。現在の地図と昔の地図を比較し、どのような歴史をたどってきた土地なのか、調べる方法もあります。また自治体が作成・公開しているハザードマップから、それぞれの特徴を推察することもできますから、ぜひ参考にしてみてください。