2人目の壁みんなどう乗り越えてる?

「保育園代を2人分も払えるかしら」「仕事をしつつ、もう1人育てられるか心配」など、経済・環境的な理由で第2子の出産をためらう人がふえています。この壁をどう乗り越えるべきか、〝2人目妊活〞を取材しました。

 


監修:

一般社団法人1 more Baby応援団

理想の数だけ子どもを産める社会を実現するため、結婚・妊娠・出産・子育て支援に関する情報提供などを行う。http://www.1morebaby.jp/


実は既婚者の76.7%が「子どもは2人以上が理想」

1 more Baby応援団の調査によると、「あなたは何人の子どもをもちたいと思いますか?」という質問に対して、「2人以上」と回答した方が全体の76.7%という結果に。「核家族」「少子化」が問題視されている日本だが、第2子を望む声は実は非常に大きいのです。

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第1子をもつ家庭は特に、第2子の出産に積極的なものの、そのうち7割もが「2人目の壁」に直面し、実際は出産をためらっていると回答しています。気持ちだけでは乗り越えられない外的な要因により、多くの人が理想の家庭を築きにくい状況に陥っていると言えそうです。

「2人目の壁」その原因は「経済的理由」ダントツ

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COLUMN 負担はやっぱり2倍なの?

2人目育児はどれほど大変なのか子育て中の夫婦の声を聞いてみると、6割弱が「2人目育児は1人目よりも負担が減ってラクになった」と回答。

 

◼︎2人育てても大変さは平均1.65倍!

第1子で子育ての洗礼を浴びると「この2倍も頑張れない」と第2子出産に及び腰に。でも先輩パパ・ママの意見では、子育ての慣れや、1人目の育児協力などで、実際は思ったほど負担がないようだ。

 

◼︎2人目出産準備50%超が買いたさない

2人目をためらう原因の1位が経済的理由だが、出産準備に関しては新たに必要なものを買いたす人はわずか半数。子育てにおいても服やおもちゃなど共有できるものがあり、おさえられる費用も多い。

 

◼︎1人目の子どもが大きな戦力になる

第2子との差が5歳以上になると、「ベビーカーを押す」「子どもをあやす」など、上の子が2人目の育児で大きな戦力になるそう。25%以上の人が「子ども1人の育児と大変さは変わらない」という。

 

◼︎2人同時の子育て大変なのは入浴と病気

2人目育児の苦労は2倍までいかないが、2人一緒の入浴には先輩ママの58%が頭を悩ませている。家庭内感染もあるため、病気もやっかい。保育園からの呼び出し、病児の世話がふえることは避けられない。

ワーママにとっては「仕事」「家事」軽減「2人目の壁」解消に欠かせない

就業別に「2人目の壁」解消法を聞いたところ、ワーママは「休職・復職のしやすさ」「ワークライフバランス」など、仕事と家庭を両立しやすい環境づくりが高い割合になりました。。専業主婦にくらべ、家事分担など、夫婦の協力で乗り越えられる問題が多いともいえるでしょう。

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結論「2人目の壁」は家族の絆で乗り越える

「不安を感じながら産む」人も結果的には満足している

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共働きなら経済的な問題は克服しやすいものの、そのほかの不安改善は難しい様子。現実的には、金銭面などの不安を感じながらも"第1子にきょうだいをつくってあげたい""性別が違う子どもが欲しい"など、第1子が原動力となって2人目に踏み切る家庭が大半になっています。

ただし2人目を出産した幸福度は98.2%

不安を感じながら第2子の出産に踏み切った場合でも、実際はほぼすべての家庭で2人目の出産に満足している結果に!