覚悟していたこととはいえ、育児休業から復帰後は心身ともにハードでした。復帰して1年経ちますが、今思い返すと「人を頼る・甘える」ということが苦手で、とにかく自分で背負い込んでしまっていたことが原因のように思います。

 

保育園からのお呼び出し対応、看病のための急なお休み、同僚への申し訳ない気持ちでいっぱいでした。毎日の家事、平日仕事で忙しい夫が休日くらいは羽を伸ばせるよう理解のある妻でいようと頑張った結果、子どもは「お母さんじゃなきゃダメ!」と片時も抱っこから降りなくなり万年ぎっくり腰と頚椎ヘルニアに悩まされることに。夫も夫で妻がこなせていると思っているから晩御飯にお惣菜などが並ぶといい顔をしません。保育園の呼び出しがあって小児科に行って薬を受け取っていると、あっという間に夕食時ですから、調子の悪いグズグズいう子どもを看ながらなかなか手作りの美味しいお料理を段取りすることができなかったのですが、お互いに忙しくて雰囲気も悪くなりました。

 

復帰して半年くらいたったころ、ふと涙が止まらなくなりました。鏡に映る自分の姿が一気に老け込んでいたのです。女性が輝く社会といいますが、このままでは心身ともにもたなくて、お空のお星様になりそうだ、と真剣に思いました。世の中に兼業主婦はいても兼業主夫はいない、結局は女性が背負い込むのだ。そして考えました。

 

「今のこの状況を招いたのは自分ではないのか」 「良すぎる妻や母は、結局は夫や子どもをダメにしてしまうのではないか」 「家庭は会社と同じ。構成する者全てが参加して運営するものではないのか」

 

とはいえ、多忙な夫に子どものことで平日対応をお願いすることは不可能だし、両親は遠方で頼れないので何とかするしかなかったので、節約に励んでいたもののここは出費どころと思い切って食洗機や浴室乾燥を導入し、まずは機械に「頼る」ことにしました。それから、何が大変なのかということに自分で向き合い、無理と諦めないで可能な範囲で夫や両親に子どものことをお願いすることで人にも頼る練習をしています。

 

オフィスでも優秀な人ほど自分以外の人間を動かすのが上手、チームプレーに長けていると感じます。家庭でも同じことで、自分だけで背負い込む必要はないのだと心を楽にするようにした結果、毎日を楽しく過ごせるようになってきました。

 

CHANTOママライター/氏家