■遺品整理の手順

実際に遺品整理に取り掛かる手順をご紹介します。気持ちが整理できたらまずは税金や契約に関わる書類を探しましょう。 人が一人生きていくには様々な手続きが必要です。故人が契約してきたものを解約するのが遺族が最初にするべきことでしょう。 具体的には銀行口座、生命保険、携帯電話、ガス、電気、水道、新聞、雑誌などの契約を解約します。死亡届などの書類も役所に提出する義務があります。 思い出の品を整理するのは後回しでも大丈夫ですが、書類の手続きには時間がかかるものです。混雑が少ない平日などを狙って手続きを始められるようにすると良いでしょう。 相続人など複数で遺品を整理する場合は作業スケジュールを作っておくとスムーズです。家一軒の家具などを整理するのは骨が折れますし、誰がどこを担当したかがわかりにくくなります。役割分担をしておくと良いでしょう。 遺品整理では誰が見ても捨てていいものをまず分別するのが大切です。ゴミ袋を持って作業しましょう。捨てる気はしないけれど引き取り手がなさそうなものはいったんダンボールに入れて保留にします。部屋からドンドンものを出して片付けられるようにしていきましょう。 複数で遺品整理する場合はゴミや保留するもの、必要なものをまとめておく場所もあらかじめ決めておきましょう。そうすると遺品や書類の紛失の可能性が少なくなります。 故人の遺品には骨董品や宝飾品など誰が見ても価値が高いものがありますが、一方で遺族にとっては思い出深い品物も存在します。 金銭的な価値が低いと思って破棄した品物を欲しがっている遺族もいるかもしれません。遺品整理の際は可能であれば相続人全員が立ち合い、遺品を慎重に扱うようにしましょう。 遠方などの事情で遺品整理に参加できない遺族がいれば遺品整理の経緯をきちんと伝えましょう。必要ならば第三者に立ち合ってもらっても大丈夫です。

■遺品整理のコツ

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遺品整理ではタンスや引き出しの中身も全部確認しておくことが大切です。古いタンスなどは粗大ごみとして出してしまいたくなりますが、中に重要な書類や高額な遺品が入っていることもあります。鍵のかかっているタンスなども中身を確認しておきましょう。 故人のものではない遺品が出てくることもあります。後で所有者が判明した場合現物があるとスムーズです。処分したり形見分けしたりするのはやめておきましょう。 誰のものだかわからない遺品は遺族の誰かが保管したのち第三者を交えて扱いを検討するのがベストです。 遺品をデータ化しておくと便利なケースもあります。例えば住所録や手紙、手帳などです。これらには故人の交友関係などの情報が含まれています。 故人が一人暮らしだった場合はこうしたのものからお供えのお返しなどをするための住所を把握できたりします。紙類はかさばりやすいのでスキャンしてデータ化しておくと扱いが楽です。 故人の思い出の品は写真や動画にしてデータで残しておくと良い場合もあります。思い出が詰まった家具などは大きいと引き取るのが難しいです。 古い家具は傷や汚れなど使用感のある部分をあえて記録に残しておくと故人を偲ぶときに役立ちます。故人の生活感が伝わるような写真を残しておくのがオススメです。