マンションやアパートなど、特に集合住宅で起こりがちなご近所トラブルの一つが、「周辺住居のベランダから漂ってくる悪臭」についてです。窓を開けるたびに嫌な臭いがしてくると……気分も滅入ってしまいますよね。 ベランダから漂ってくる臭いの原因には、「タバコ」や「生ごみ」が挙げられます。気になるトラブルが発生してしまったときには、どう対処すれば良いのでしょうか。相談先や、具体的な方法について紹介します。
■風向きによって、ダイレクトに届く悪臭トラブル
マンションの室内を汚さないため、また家族への健康被害を最小限にするために、「タバコを吸いたくなったときには、外に出る」というスタイルを選択している方は、少なくありません。 とはいえマンションの部屋から、エレベーターを使って外へ出るのは、手間がかかるもの。より手っ取り早い方法として、「ベランダでの喫煙」を選択する方がいます。 外でタバコを吸えば、気になる煙やにおいは、すぐに拡散されてしまうはず……と思いきや、実は近隣住居に迷惑をかけてしまう可能性があります。風向きによっては、自分が今吐き出した煙が、そのままダイレクトに別の部屋へと届いてしまう可能性があるためです。 自分の部屋の窓は、「タバコを吸うから」という理由で、しっかりと閉じられているかもしれません。しかし近隣の方は、誰がいつタバコを吸うのかを、予測することはできません。 「部屋で窓を開けてくつろいでいたところ、突然強烈なタバコの臭いが漂ってきた!」なんてトラブルに発展してしまうケースもあります。 生ごみにも同様のことが言えます。自室が臭くならないように、という軽い気持ちでベランダに出しておいた生ごみが、周囲の人にとっては耐え難い苦痛になってしまっている可能性もあります。
■まずは悪臭の原因を探ってみよう
悪臭トラブルに対処するためには、いったいどこから悪臭が漂ってくるのか、ある程度の目星を付けておくと良いでしょう。もっとも多いのが、「左右どちらかの部屋」ですが、これ以外のケースもあります。「左右どちらかの、もう一つ先の部屋」ということもありますし、実は「上下のお家から漂ってくる」という可能性もあります。 どこから悪臭が漂ってくるのか、どんな条件のときが多いのか、ぜひチェックしてみてください。また同様のトラブルに悩まされていそうなお宅があれば、さりげなくお話を伺ってみるのも良いでしょう。それぞれの話を総合的に考えることで、原因を特定しやすくなるかもしれません。 「大体このあたりのお部屋だろう」と予測できたら、次は具体的な行動に移っていきます。
■賃貸物件なら、管理会社に相談を
悪臭トラブルに悩まされたとき、居住しているのが賃貸物件であれば、まずは物件を管理している会社へと相談してみましょう。もし「ベランダでの喫煙禁止」などのルールが設定されている物件であれば、管理会社によって適正に処理してもらえることでしょう。 また明確なルールが定められていないときには、「入居者の方の自由なので」と言われてしまうこともあるかもしれません。それでも「困っている」ということをアピールすれば、「ベランダの悪臭、周辺住居へご配慮ください」など、文書や掲示物でお知らせしてもらえる可能性もあります。 とはいえ、どの程度真剣に対処してもらえるかは、管理会社によっても変わってきます。そして管理会社の指示に従ってくれるかどうかは、「結局のところ入居者自身のマナー次第」という側面があることも、否めません。 なかなか状況が改善されないときには、引越しについても積極的に検討するのも一つの方法です。