妊娠中のママは、産後に体型や体重が戻るか、若々しくいられるかに関心がある方が多いでしょう。中にはおっぱいの形が崩れることが嫌で、初めから母乳育児をあきらめるママもいるそうです。 しかし、母乳は様々な病気から赤ちゃんを守ってくれる免疫物質が多く含まれているため、できる限り母乳を与えた方が良いと言われています。 母乳が出づらかったり、ママの負担が多いという場合にはもちろん無理をすることはありません。しかし、そうでない場合にはできるだけ母乳で育てた方が、コストや時短の観点からもお得という見方もあります。 では、授乳が終わったあとでもおっぱいを美しく保つためにはどのようなことに気をつければ良いのでしょうか。
■授乳後におっぱいがしぼむメカニズム
・ホルモンの影響 妊娠中はおっぱいが大きくなったという人がほとんどだと思います。これは、妊娠中にエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という2つの女性ホルモンの分泌量が増えることが要因です。 プロゲステロンは乳腺の先にある乳腺葉という部分の組織発達に貢献します。これにより、乳腺葉付近に脂肪がついていきます。また、エストロゲンには乳腺を増殖させる作用があります。 この2つのホルモンの働きにより、妊娠中は胸が大きくなるのです。 さらに、授乳中はこの2つのホルモンに加え、母乳を作るプロラクチンというホルモンも分泌されます。そのため、胸の大きさは持続しますが、妊娠中から卒乳までの数年間、おっぱいの皮膚が引き伸ばされ続けていることになります。 卒乳したあとはエストロゲンやプロゲステロンのホルモンの分泌量も減るため、胸が小さくなります。 ・赤ちゃんの母乳を吸う力 さらに、赤ちゃんのおっぱいを吸う力も影響しています。赤ちゃんの吸引力は、ファーストフード店のシェイクを吸い込む力と同等と例えられることがあります。 抱っこしながら授乳をすることから、どんどん下に下にと引っ張られてしまい、卒乳後は皮膚が伸びてしまった状態となるのです。 ・ママの姿勢 赤ちゃんのお世話では、オムツ替えや抱っこ、授乳といった前かがみの姿勢をとることが多くなります。猫背は血液やリンパの流れ滞り、代謝も悪くなることから、おっぱいがしぼむ原因になると言われています。 この他にも、授乳用の楽な下着の着用なども原因と言われています。
■ケアを行うタイミングが大事
おっぱいを美しく保つためには、妊娠中からケアをした方が良いそうです。具体的には、乳首を刺激しない程度のクリームを使ったおっぱいマッサージや、適切なサイズのブラをつけるといった対策があります。 しかし、妊娠中にケアをしていなかったからといって、元のおっぱいに戻れないというわけではありません。むしろ、産後はバストアップのチャンスと言われています。 その理由は、産後5~6ヶ月の期間は脂肪組織が柔らかくなるため、マッサージがしやすくなるためです。育児の合間に時間を見つけて、ぜひマッサージをしてみてください。