離婚をしようとする夫婦の間で話がまとまらなかった際、裁判所が間に入って条件などを話し合う手続きのことを「離婚調停」といいます。いざ調停に臨むと、夫婦間で見解が食い違ったり、条件が折り合わなかったりと、なかなか成立に至らないことも。実際に「離婚調停」を経験した妻たちに、実体験をうかがいました。
旦那が調停で想定外の主張(加奈子さん/35歳/受付)
再三にわたる旦那の不倫が原因で、離婚を決意しました。家庭裁判所へ申し立てを行い、ようやく第一回目の離婚調停を迎えました。聞き取りでは旦那の度重なる不倫のこと、そのためにどんな思いや我慢をしてきたかを、すべて調停委員に話したんです。私の話は30分ほどで終わり、入れ変わりで旦那が入ってきました。
それから待合室でしばらく待機し、再び名前を呼ばれて部屋に入りました。(これでやっと終わるんだ…)そう思っていると、調停委員の口から驚きの言葉が。「旦那さんは離婚の原因は〝性格の不一致〟だと言っていますが…相違はないですか?」。 あまりの想定外のに私は言葉を失い、数秒フリーズしたあとに逆上のあまり口をついてでたのが「旦那の不倫が原因だっつーの!」でした。私のあまりの剣幕に部屋の中は一瞬静まり返りました。 まずいと思って冷静さを取り戻し、「すみません」とすぐに謝って、不倫の証拠を示しながら再度丁寧に説明しました。その後、旦那の番になりましたが、ここでもやはり「性格の不一致」と主張したようです。 結局、3回の離婚調停を経てようやく成立し、いまは調停調書を待っているところです。自分がさんざん勝手なことをしたにもかかわらず、最後の最後まで往生際の悪い旦那に、怒りを通り越して関心すらしてしまいました。