■職場の常識はグループや個人の数だけ存在する

会社独自のルールや職場のルールは、グループ単位で存在しています。会社全体のルールがあれば、部署ごとのルールもあります。チームがあればチーム単位でもルールがありますし、もっと細かく言えば個人ごとにルールを決めて仕事をしていたりします。もちろん、これは社会常識となるルールではありません。 ですから、同じ業種間で転職しても、仕事に関してのルールが違い、同じことをするにも仕事がやりにくいといったこともあります。部署間で移動になった場合も、部署ごとのルールが違えば、そのルールに慣れるまでは大変です。個人のルールに関しては、自分が決めて自分が守っているだけであれば、他人にも強要しなければ何も問題はなさそうです。但し、他人に影響を及ぼすようであれば問題となるのかもしれません。 もともと、暗黙のルールなどは会社や部署が決めたものではなく、昔誰かがやり始めたことが部署内にひろまり、ひいては会社全体のものとなり、引き継がれているのかもしれません。ルールを決めた社員が昇格すれば、その影響範囲はどんどん広がっていくことになります。

■会社の常識と社会の常識の関係

会社の常識をしっかりと体に叩き込んでも、客先に出たりすると全く通用しませんし、転職しても通用しないことになります。ですが、社会の常識であれば、どこに行っても通用しますよね。 実際に一つの会社で新卒からずっと働いている人と、転職して入ってきた人とでは同じように仕事をすると意見がぶつかり合うこともある様です。これは、それぞれが常識と考えていたことが企業ごとで違うからです。ただし、これらのルールが明確化されていないため、ここではこうといったルールが慣れていかなければわからないのです。 ISOを取得して品質管理に厳しい企業では、ルールというよりは工程がきちんと定められているので、用意されたマニュアルに合わせて仕事を行うため、その点では変なローカルルールはないかもしれませんね。

■まとめ

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会社の常識や会社のルールは、社内の業務を円滑に進めるにはあってよいものだと思います。ですが、あまりにも意味のないルールも多くあります。会社をよくするには、こういったローカルルールにも向き合ってみる必要があるのかもしれません。 実際に、「会社の常識」と「社会の常識」、常識という点では同じですが、対象となるエリアが大きく異なります。 社会は会社を含みますが、会社は社会を含むことはできないのです。会社と社会、漢字だけ見れば丁度真逆となっています。これも会社の常識が社会の非常識とも言われる所以なのかもしれませんね。