「骨盤底筋群」を意識して引き締めて

ただ、月に数回のエクササイズだけでは、出産前の身体には戻りません。日常生活でのケアがより重要です。まずは、子宮や膀胱、全体を支えている“骨盤底筋群”を意識すること。肛門をキュッと締めるだけでも、骨盤底筋群が鍛えられ、ゆがみの改善が期待できます。 尿意をがまんして、トイレに行くまでの時間を延ばすのも、ゆるんだ筋肉を鍛えるのに効果的。とくに産後の頻尿や尿もれが気になる人は、試してみましょう。ただし、長時間がまんすると膀胱炎になりかねないので、“ほんの少し”がまんして、時間を延ばすのがポイントです。

 八田先生のお話では、

「体型をもとに戻し、腰痛を予防・改善するには、左右のゆがみ対策も重要。全身が写るミラーを使って、ゆがみがないか、チェックする習慣をつけましょう。右肩、右腰が下がっているなら、バッグを左で持つ時間を増やすなど、身体を左右均等に使う心がけが大切です。

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骨盤が左右に開き、しらずしらずのうちに開脚ぎみになっている女性も多いので、周囲の人や、エクササイズ教室の先生に見てもらうのもいいですね。客観的な視点で見て、ゆがみがあるなら、エクササイズで矯正を。自宅では、きつくない程度に骨盤ベルトを巻いておくのもひとつの方法です」

 

取材協力:八田真理子先生(聖順会ジュノ・ヴェスタクリニック八田 院長)
1990年聖マリアンナ医科大学卒業。順天堂大学、千葉大学、松戸市立病院産婦人科勤務を経て、1998年より現職。思春期の女の子への性教育から、成人女性の不妊治療、更年期治療まで、幅広い年代の女性の幸せを願い、治療にあたっている。 

取材・文 川西雅子