Q:七草粥には残ったお餅など、七草以外を入れてもいいの?
基本的に、七草粥は春の七草を入れて作りますが、春の七草でなければいけないというわけではありません。春の七草が手に入らなければ、冷蔵庫にある野菜でもOKですし、地方によってはお餅や野菜以外の具を入れて7種類とするところもあります。
できるだけ新鮮な若葉を使うことで、自然界から新しい生命をいただくという本来のコンセプトにもマッチしますが、気楽に考えて七草粥を楽しみましょう。
【春の七草】
①芹(せり)…水辺の山菜。香りがよく、食欲増進を助ける ②薺(なずな)…別称「ペンペン草」。江戸時代にはポピュラーな食材 ③御形(ごぎょう)…別称「母子草」。草餅の元祖。風邪予防や解熱効果が期待できる ④繁縷(はこべら)…ビタミンAが豊富で、腹痛の薬にもなった ⑤仏の座(ほとけのざ)…別称「タビラコ」。見た目がタンポポに似ていて、食物繊維が豊富 ⑥菘(すずな)…蕪のこと。ビタミンが豊富 ⑦蘿蔔(すずしろ)…大根のこと。消化を助け、風邪予防も期待できる
お正月で疲れた胃腸をいたわり、不足しがちな青菜の栄養を補給するという効用もある七草粥。食べる前にお子さんと一緒に七草を広げて名前当てクイズをしてみませんか?覚え方のコツは、5・7・5・7・7のリズムに合わせて「せり・なずな〜ごぎょう・はこべら〜ほとけのざ〜すずな・すずしろ〜春の七草♪」です。
次回は、お正月に子どもと一緒に遊びたい「日本の伝統的なお正月の遊び」をご紹介します。
監修プロフィール/三浦康子(みうらやすこ)
和文化研究家、ライフコーディネーター。古を紐解きながら今の暮らしを楽しむ方法をテレビ、ラジオ、新聞、雑誌、WEB、講演などで提案しており、「行事育」提唱者としても知られている。All About「暮らしの歳時記」、私の根っこプロジェクト「暮らし歳時記」などを立ち上げ、大学で教鞭もとっている。著書『子どもに伝えたい 春夏秋冬 和の行事を楽しむ絵本』ほか多数。http://wa-bunka.com/
取材・文/田川志乃 イラスト/クリハラタカシ