「保育園にあずけてまで働くなんて…」「母乳で育ててないの?」などと周囲からの心ない発言に悩まされたり傷ついたことはありませんか。もしかしたらそれは子育ての基準が自分のなかにまだ定まっていないからかもしれません。子どもの成長に詳しい3人の方々にお話をうかがい、「育児神話」にまつわる不安を解消しましょう!
教えてくれたのは…
玉川大学教授/乳幼児教育学
大豆生田啓友(おおまめうだ・ひろとも)さん
1965年栃木県生まれ。専門は、幼児教育学・保育学・子育て支援。メディア、講演会など多方面で活躍。著書に『保育が見えるおたよりづくりガイド』(赤ちゃんとママ社)ほか多数。3児の父親。
コドモノミカタ代表理事/乳幼児教育実践研究家
井桁容子(いげた・ようこ)さん
保育の現場で40年以上子育てを研究。子育てに関する執筆、講演活動のほか、『すくすく子育て』(NHK)などテレビ出演多数。著書に『ありのままの子育て』(赤ちゃんとママ社)など。
小児科専門医
森戸やすみさん
1971年東京都生まれ。NICUなどを経て、現在、さくらが丘小児科クリニック勤務。著書に『小児科医ママの子どもの病気とホームケア』(内外出版社)など。ブログやツイッターでの発信も人気。
3歳児神話
3歳までは一緒じゃなきゃダメなの?
手厚い愛情は大事だがママ以外の関わりも大切(大豆生田さん)
3歳までの子どもに必要なのは、安心できる相手から〝手厚い関わり〞を受けること。 とはいえ、特別なことをするのではなく、泣いたときにちゃんと抱き上げてあやすなど、要求を受け止めてあげることで、子どもはここちよさを感じ、信頼感を育みます。ただし、その相手がママひとりである必要はなし。むしろ、多くの人が関わることで子どもが豊かに成長するし、ママの育児孤立も防げます。
ママの安心が子どもの安心(井桁さん)
愛情の質とは心の濃度。〝大事に思ってるよ〞というママの気持ちは、たとえ乳児でもきちんと目を見て伝えることが大事です。そして「お仕事頑張ってくるね。○○ちゃんも楽しく過ごしてね」と話してあげましょう。保育者を信頼してまかせる姿勢を子どもは察知し、安心して気持ちを切りかえることができます。子どもはママの気持ちに敏感なので、ママに不安があると感じとってしまうので注意しましょう。
3歳児神話は時代の産物。気にしないのが一番!
親がきちんと向き合い子どもが安心できることが大切