“ブラック校則をなくそう!”プロジェクトとは
上述した大阪府の“髪色を巡る”訴訟も関係し、現在「“ブラック校則をなくそう!”プロジェクト」が発足しています。NPO法人キッズドアの渡辺由美子理事長を発起人として、荻上チキさんや勝間和代さんが参画。「署名活動の結果を文部科学大臣に提出」「“ブラック校則”の実態調査」「子どもたちにふさわしい校則やルールの提案」の3点が主なミッションです。
プロジェクトメンバーの荻上さんは、2018年3月に「問題校則(いわゆるブラック校則)および不適切指導に関する調査報告」を実施。報告内容によると、中学時の校則に関する問いでは“若い世代ほど水飲み禁止の経験率は下がる”結果となりました。一方で“スカートの長さ”“下着の色”“眉毛の手入れ”“整髪料”を禁止された経験は若い人ほど増える結果に。荻上さんは背景について「学校の慣性バイアスによる継続、新たな統率ニーズの増大、あるいは教員の多忙化による一括管理化」などが考えられると分析しています。
多くの生徒が集まる学校では校則やルールは大切なもの。しかし時代錯誤とならないよう、時には見直す機会があってもいいかもしれませんね。
文/牧野聡子