最適なのは、いったん休職すること


病気で会社に行けなくなったワーキングママは、責任感が強い場合も多く、職場を離れること自体に罪悪感や不安を感じてしまうかもしれません。しかし、病気のときは、心身ともに弱っている状態にあるので、いつもなら簡単にできる仕事でも、何倍も大変になってしまいます。つまり、病気になっているときは、今までのライフスタイルを見直すための大切な機会だとも言えます。だからこそ、一旦職場を休職し、充電期間を持つことが重要なのです。多くの会社では、社員のための休職制度がありますので、ぜひ有効活用しましょう。

 

|医師に相談し、診断書を書いてもらう

 

「仕事を休むことができれば良いけれど、簡単に休職できるの?」という不安があるママたちもいるかと思います。しかし、医師に相談し、休職が必要だという判断がなされたら、会社側はそれを受け入れなければならない義務を持ちます。医師は、休職診断書を書いてくれますので、それを会社側に提出しましょう。医師も会社を休職しやすいように、配慮して記載してくれますので、安心してくださいね。

 

|正直に家族や上司に病状を話す

 

休職を決めたら、自分の病状を正直に家族や上司に話すことが大切です。必要があれば、家族や上司と一緒に病院へ行き、休職についての心構えや注意すべき点、周りの人はどのように協力すれば良いかの話し合いを行ってくれる場合もあります。大切なことは、本人だけではなく、周りの人もしっかりと病気を理解し、サポートしてくれる姿勢だと言えます。

 

|休職し、傷病手当をもらおう

 

会社によっては、休職中でも給料の何割かを支払ってくれる場合もありますが、そのような制度がないことも多々あります。特に、子育て中のワーキングママは「自分が働けないことで、家計に負担を与えてしまう」と落ち込んでしまうかもしれません。しかし、そのような思いを抱えていると、病気の回復が遅くなってしまうこともあり得ます。

 

会社からの給料の支払いがない場合は、傷病手当の制度を利用しましょう。傷病手当は、毎月保険料を支払っている健康保険組合から支給される手当で、給料の約6割が支給されます。休職を始めてから、最大で1年半もらうことができますので、安心して休養することが大切です。ただし、あなたが健康保険に加入していない場合は適用されませんので、注意してくださいね。傷病手当について詳しく知りたい方は、会社の人事部か健康保険組合に尋ねてみましょう。

 

|一定の条件を満たせば、退職後も傷病手当が継続される

 

一般的に、民間企業が定める休職期間は、1年半が多いといわれています。ただ、会社によっては休職期間が短く設定されていたり、長い間休職がしづらいケースもあるかもしれません。そのような場合に退職を余儀なくされたとしても、一定の条件を満たしていれば、退職後も最大1年半まで傷病手当をもらうことが可能です。

 

一定の条件とは、健康保険に1年以上加入していること(勤続年数が1年以上であれば、たいてい当てはまります。)です。この場合であれば、退職後もサポートが続きますので、焦って病気を治すのではなく、じっくりと時間をつかって治療ができます。

取材・文/久木田みすづ