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【前編】

では、働くママにシンプルな暮らしがマッチする理由について、シンプルライフ研究家のマキさんにお話を伺いました。

 

続く【後編】では、マキさんが今年注力されている、子どもの教育について聞いてみました。

暮らしの中の学びで、子どもが伸びる


マキさんが主宰するブログ「エコナセイカツ」で今年の目標は「子どもの教育」と年始に書かれていましたが…

シンプルな暮らしで家事がラクになったぶん、ここ2年ぐらいは本の出版に時間を割いていたんです。でも9冊ぐらい出して、企画することの醍醐味、本ができるしくみや流れがわかってきて。次はぜんぜん違う業界で新しいチャレンジがしたいなと。 ちょうど下の子が来年小学校にあがることもあり、密な時間を作るなら、今しかないと思ったんです。

 

ただ、「育児」の時期はもう終わってしまった気がしています。

 

子どもは身の回りのことはひとりでできるようになったので。今年は「育てる」の質をレベルアップさせ、「教育」のほうにシフトしていきたいなと思って、ブログで今年の目標としたんです。

 

「教育」といても頭のいい子というよりも、生きる力がある子になってほしくて。

 

生きるためには結局、人とかかわることや買い物ができないといけなくて、コミュニケーション能力やたし算や引き算が必要なんですけど。

「生きる力がある子」ですか。つまり、勉強のための勉強じゃなく、暮らしに根ざしたより実践的な教育ということですか?

そうです。生きるための知恵というか。

 

こないだは、下の子ですけど、長細いロールケーキがあって、「4人家族だから4人で分けようね」って言ったら、子ども用の包丁で4回切ったんです。そうしたら当然、ロールケーキは5つに分かれますよね。そういうことだろうなって。

 

3回切ったら4個に分けられるって知っているか、知っていないかで、のちのちの生きる力はだいぶ違うんですよね。だから暮らしに近い教育をしていきたい。

 

人と人とが協力して生きていく力を家庭のなかでつけさせてあげるのが、子どもが将来自立したときに、いち大人になったときに困らないかなって。

 

たぶん、ほっといても、ある程度大きくなればできるようになるんでしょうけどね。私は、親がいろんな体験をさせてあげることで子どもはものすごいスピードで成長すると実感できたので。

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▲マキさんが取り入れているのが、お菓子を使った数遊び。

「お母さんと分けたら何個ずつになる?」「右手に3個あるから、左手に何個あるでしょう?」

という感じで、暮らしのなかで算数を身につけさせている。

勉強と思わせず、知恵をつけてあげられるか


手先が器用なこともそうですね。器用すぎて損することはないと思っているので。

 

ファミレスの待ち時間にYOUTUBE見せるよりは、ただ紙をちぎるとかでもいいですけど、手や頭を動かすようにはしています。

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▲家族で出かける際に持っていく、通称「暇つぶしセット」

おもちゃは手や頭を動かすことを基準に選ぶ。

道具がなくても、たとえばしりとりとかも、まぁまぁ頭使うじゃないですか。生き物とか、動くもの縛りとかで、より難易度を上げたりもできるし。しりとりのときパパは、語尾を「る」で終わるようにまわしてくるんですよ。

 

親子のコミュニケーションの場にもなるし、それって今しかできない時間なんですよね。

 
 暮らしの中で必要な知恵を身につける教育というのは、家事や育児と一緒でシンプルな発想ですね

 

まだ試行錯誤ですけどね。どうやったら苦じゃなく、すんなりそういうところにもっていけるか。自分は勉強していると思わずに、知恵をつけさせてあげられるか。1年ぐらいかけて試行錯誤していこうかと。

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▲カウンターキッチンの側面には、マキさんお手製の図形マグネットが貼ってある

「正方形作れる?」「ひし形ってどうだっけ?」とゲーム感覚で図形のしくみを覚えさせるそう

でも、上の子は小学校高学年なので、勉強の内容に関しては学校や塾にお任せですね。 親としてはいかに勉強ができる環境を作ってあげるかみたいな。中身を親が教える事はほとんどないですね。だから小学校中学年になるまでに、自分で学ぶクセをつけさせてあげらたいですね。そこまでするのが大変なんですが。

Profile

シンプルライフ研究家 マキさん


夫と長女(10 歳)、次女(5歳)の4人家族。広告代理店に勤務するかたわら、ブログ「エコナセイカツ」を主宰。著書に『ゆるく暮らす 毎日がラクで気持ちいい、シンプルライフ』(マイナビ出版)などがある。インスタグラム@econaseikatsu.maki

 

取材・文/三上順司 撮影/市原慶子