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「マイ•インターン」に見る働くママの苦悩と希望

CHANTO読者の皆さん、こんにちは。

映画コメンテーター、そして、ポンコツ新米パパの赤ペン瀧川です。

僕が“ママに捧ぐ映画を紹介する”なんて企画は成立するのか? 単発コラムで終わるんじゃないか? と、ドキドキしていましたが…無事に第二回を迎える事が出来ました。ありがとう、編集担当さん、そして、読者の皆さま。今回もよろしくお願いします!

ところで先日、同じ保育園の4家族でピクニックをしました。

天気の良い休日、楽しく遊ぶ子どもたち。それを眺めつつ…昼間から普通にハイボールを飲んでいる僕に、パパ友が軽く引くという若干の温度差はありながらも、終始平和に過ごしておりました。

 

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▲ピクニック当日は快晴。青空の下で靴を脱いだだけでテンションだだ上がりの息子・晴太朗。帽子の「P」はPicnicのPなのか!?

妻もここぞとばかりにママ友と情報交換。どんな話をしているのかなぁ、と耳を傾けてみると「お弁当作りのプレッシャー…まじ半端ねえ!」という内容でした。

今回集まったママ友は全員、ワーキングマザー。お弁当の日はいつもより早起きし、お弁当を完成させてから出勤せねばならず、さぞかし緊張するのだとか。“お弁当の日”は、毎週水曜日。毎日お弁当を作っている人には「なんだ、週に1回だけ? それなら楽勝でしょ?」と言われてしまうかもしれません。それでも、ママたちはとても悩んでおりました。

「冷凍食品ってありなの?」とか「果物どうする? 入れてる?」、「パンとか入れたら怒られるの?」、「残されるのが悲しいから完食したメニューを繰り返しているんだけど大丈夫?」、「いっそのこと、金曜の海軍カレーみたいに曜日感覚を取り戻す意味の弁当でいくか!」などお弁当トークが止まりません。

働くママは戦っている。

明確な勝利や分かりやすいゴールのない戦いに挑んでいる。

昼間からハイボールを飲んでいる場合じゃねえ。ちゃんとしろ、俺!

今回は、働くママの奮闘を描いた映画をご紹介します。

 


<一つ前の作品紹介を読む> 是枝監督「そして父になる」で描かれる母の強さ

 

ママに捧ぐ映画 第2回 ナンシー•マイヤーズ監督作品
『マイ•インターン』

2015年に公開され、アン•ハサウェイとロバート•デ•ニーロのW主演が話題となった『マイ•インターン』。監督のナンシー•マイヤーズは「恋愛適齢期」や「恋するベーカリー」などを撮った女性監督で、現在68歳のバツイチ。働く女性として、酸いも甘いも知るベテラン監督です。そんなナンシーが“仕事も家族も大切にしたいすべての女性に捧げた映画”がこの作品です。

どんなストーリーなのかを簡単に説明すると、起業から1年半で急成長を遂げたファッション通販サイト運営会社の女社長さんと、そこへシニア・インターンとしてやってきた70歳のおじいちゃんとの友情を描いています。

アン•ハサウェイ扮する若手社長のジュールズは、日に日に成長する自分の会社で懸命に働き、家に帰れば優しい専業主夫とかわいい娘が待っています。

なんだよ、幸せ全開じゃないか。家庭もあるし、お金もあるし、地位もある。「共感なんてできるかい! こちとら明日の弁当の事で頭が一杯なんだよ!」と思う人も多いでしょう。

 

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▲妻が仕事に専念できるよう、自分の仕事を辞めて家庭を支えている夫。 掃除に洗濯、料理もできて、さらには、娘の悩みもパパが一手に受け止めるスーパーイクメン。