
初のCDシングル『笑顔をあつめて』をリリースした横山だいすけさん。前編ではリリースまでの経緯や、歌詞に込められた思いを話していただきました。後編ではさらに踏み込んで、横山だいすけさんの仕事に対する向き合い方などを語っていただきました。
仕事へのやりがいって、どうやったら見つかりますか?
楽しいと思えることを1つでも見つけてみる
そもそも横山さんが「みんなに笑顔を届ける」ということを、自分の軸に据えようと思ったきっかけってあるんですか?そこまで強い思いになれる動機というのは…
横山さん:『おかあさんといっしょ』の収録やコンサートで歌を歌っていたときに、子供達が“ふわっ”て笑顔になる瞬間があったんですよ。歌が好きで、子供が好きで、歩んできた人生の中で、目の前の子が笑顔になった瞬間を見たときに、幸せだな。生きててよかったなって思えたんです。自分の幸せもそこにあるから、頑張れるというか。生きがいを感じるんです。

いいですね。仕事で生きがいを感じられるなんて!CHANTO世代って、だいすけお兄さんと同じ30代半ばの方も多いんですが、徐々に仕事で実績を積み始め、なんとなくやりがいも見えてきているんです。でも同時に「これでいいのかな?」って悩むことが多くて…。仕事のやりがいって、何を意識すると、感じ取れるものなんでしょうか?
横山さん:なんですかね。“楽しいと思えることを、見つけること”でしょうか。 もちろん、仕事はお金を稼ぐものなので本来、楽しさを求めるものではないと思います。たとえばぼくも、慣れないバラエティ番組とか出てたときは、大変なことのほうが多かったりしますし。「もう、全然しゃべれんわ」みたいな(笑)。でも、そんななかでも、1個でも楽しいなって思えたら、今度はその楽しさが2個になればいいなって。たとえ全体の99%が楽しくなくても、楽しさを少しずつ増やしていく。仕事でいうと、そうやってやっていくのかな。 そのうえで、仕事以外の時間でも楽しいことを自分の人生の中で増やしていければ、結果、後ろを振り返ったときに、「こんな大変なこともあったけど、やってきてよかったね」って言えるじゃないでしょうか。

実際、苦しかったことのほうが思い出には残るんですよ。ぼくは『おかあさんといっしょ』の最初のころは苦しいことしかなかったです。声が出なくて、子供達が来ているなかで、笑顔を振りまくことしかできなかったときもありました。うたのおにいさんなのに、歌も歌えない。しゃべりかけることもできない。何のためにここにいるんだろうって悩むこともありましたし。
ひとつひとつの「楽しいこと」を集めて今がある
横山さん:『おかあさんといっしょ』の歌は、お母さんと子供が一緒に歌うキーに合わせられていて。男性的にはちょっとキーが合わない曲もあるんです。新しい曲はぼくらをメインに作ってくれるんですけど。昔の童謡とかっていうのはキーが高いので。「じゃあ、おにいさんは歌わなくていいからね」と配慮してくれるんですが、ぼくからしたら“歌えない”と悩むこともありました。 小学校のころも、歌が好きなのにコンクールでソロなんて、やりたくても1回もできませんでしたし。高校生のころはコンクールを受けても予選落ち。うたのおにいさんをはじめたときも、ぼくは声にコンプレックスがあったんですが、それを観た人たちにズバッと言われて、最初の2年間はずっと行き詰まってました。

そうして、”楽しむ”ということが、見えなくなっちゃうことはあります。で、人生やり直したいなって思ったこともありますけど、そうしたとことで結局、同じ結果になるんだろうなって。それだったら、今をどうやって楽しもうって考えたいなと思ったんです。 今は、ブログを発信するにあたっても、読んだ人がどうやったら楽しい気持ちになるかをいつも考えてますし。楽しい気持ちになったときに、それを届けられた自分もウキウキします。そうやって楽しさがいろんなところで繋がっていければ、みんながみんなハッピーになれるんじゃないかと。
そうなんですね。結果だけ見ちゃうと、「横山さんって毎日すごい楽しそうだわ」って思ってしまいがちですが、そうやって1個1個の楽しいことをつなぎ集めていって、嫌なこともあるけれど、結果100個の楽しいことに囲まれているということなんですね。なんかそれって、『笑顔をあつめて』とも通じるところがありますね。
今日はいろいろと、ありがとうございました!

[PROFILE]

横山だいすけ
NHK『おかあさんといっしょ』の11代目うたのおにいさん。在任期間9年は歴代最長。同番組で大人気のキャラクター『かぞえてんぐ』とは大の親友。卒業した2017年4月からはテレビ、ラジオなど多方面で活躍。2018年シングル『笑顔をあつめて』(SME)でメジャーデビューを果たした。
取材・文/会田晶子 撮影/masacova!
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横山だいすけさんインタビュー「悩んだときは、1回あきらめたっていい」