「結果」に対するご褒美は効果なし?


アメリカ・ハーバード大学で行われた、3万6000人の児童生徒を対象とした実験の結果によると、 「テストで〇点取れたら新しいゲームソフトを買ってあげる」 「通知表で5が〇つ以上増えたらお小遣いをあげる」 などの、成果(アウトプット)に対する報酬を渡した場合と、 「1冊本を読む」 「宿題をやりとげる」 「制服を正しく着用する」 といった過程や努力(インプット)に対する報酬を渡した場合とでは、インプット=がんばったことに対して報酬を与えた方がより効果が高く、アウトプット=結果が対象だと効果が低かったということです。

 

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「努力」「習慣づけ」には有効なことも


いっぽう、 「1時間勉強したら、30分ゲームをしてもいい」 「宿題が終わったら公園に遊びにいってもいい」 などは、家庭によっては、ご褒美というよりも「わが家のルール」的な位置づけという場合もあると思いますが、こちらはすぐに達成できる内容なので子どもも取り組みやすく、「がんばったのに何もいいことがない」という結末は迎えずにすむため、次に結びつきやすいと言われています。

 

特に、勉強の楽しさはまだ分かっていないけれど、とにかく最初に勉強する習慣だけはつけさせたい…という、小学校1年生時点でご褒美制度を取り入れるのをおすすめしている人は、親だけでなく、塾などの教育関係者でも一定数いるようです。

 

大手通信教育でも、「〇日までに実力テストを提出したら文具がもらえる!」という手法を取り入れていますよね。