フタを開けると、指先ほどのクッキーや豆菓子、金平糖がぎっしり! まるで宝石箱のような可愛らしい見た目に、思わず歓声が上がります。手土産やお祝いにもぴったり、長く愛され続ける和菓子「吹きよせ」をご存知ですか?
「吹きよせ」とは?
「吹きよせ」とは、小さな干菓子やお煎餅、落雁、豆菓子、金平糖など、素朴な和菓子を一箱にギュッと詰め込んだお菓子。風で吹きよせられたという意味を持ち、木の葉や木の実、花を模した干菓子にはなんともいえない風情があります。見た目が鮮やかなので、ギフトに喜ばれるうえ、お菓子の種類もたくさんあるので、普段のおやつやお茶うけにも良く、最後まで飽きずに美味しくいただけますよ。 古くから愛される日本の伝統的なお菓子の詰め合わせですが、なんとも写真映えしそうな見た目。そのためか、インスタグラムなどでも人気が高く、いま大注目のお菓子なんです。
「冨貴寄」といえば、銀座 菊廼舎!
「吹きよせ」といえば、銀座 菊廼舎の「冨貴寄(ふきよせ)」が有名です。 明治23年に歌舞伎座のそばで開業したという老舗の菓子店、「菊廼舎 (きくのや)」は、大正後期、茶時の干菓子をヒントに登録商標『冨貴寄』を考案しました。以来、メディアで紹介されれば電話がつながらなくなるほどのロングセラーなのだそう。
スタンダードな「青丸缶」「赤丸缶」は吹きよせの人気商品。青丸缶には、30種類の干菓子が詰まっています。黒ごまや白ごま、ナッツなどがまぶされた小さい和風クッキーは、ひとつずつ味わうのも、ひとつかみごそっとほおばっても良し。クッキーというよりも、さっぱりとしていて、ほのかに甘いボーロのよう。どれも味が良く、海苔や梅のような変わった風味のものも。金平糖もひとうひとつ味が違うのがわかります。
私は、青丸缶のお菓子に、さらに砂糖を絡めた落花生や黒豆、金平糖のつまった「赤丸缶」が大好き。ご褒美のように、毎日すこしずつ食べています。 どんな年代の方にも喜ばれるため、年輩の親戚や目上の方へ、洋菓子よりも和菓子派の友だちや、小さいお子さんのいるご家庭への手土産としても、こちらを重宝しています。オンラインショップで注文すれば、一週間ほどで到着。賞味期限も50日と長めです。
季節を感じられる商品も豊富。新年には、「開運干支缶」を。戌年には、富士山へ向かって吠える忠犬のお煎餅や、招き猫の干菓子などが入っていました。縁起が良さそう……。 桜やこいのぼり、初夏、それになんとクリスマスまで、四季折々の行事毎に期間限定の缶が出てくるのが楽しみです。親しみやすい和菓子は、海外の方にも喜ばれるかも。
特別なお祝いだけでなく、普段のちょっとしたお礼としても使えそうなプチギフト商品もあります。ハート形のお菓子にカラフルな金平糖やスタンダードなクッキーの詰まった「縁結び」や、花をかたどったパッケージも可愛い「ハート日和」は、価格も量も手頃。ちょっとした応援や感謝の気持ちを伝えたい時、バレンタインデーやお返しにも使えそうです。
ちょっぴり豪華でボリュームも多い「特選缶」もうれしい。富士山と日本の四季が表現されているのだそう。あっというまに、2歳の息子に食べられてしまいました。
缶のデザインも可愛いので、食べ終わった後は、子どもの細かいおもちゃや、小物をしまうのに使っています。
菊廼舎のほかにも、京都の「小倉山荘」や鎌倉の「豊島屋」でも、吹きよせが扱われています。ギフトとしても、ちょっとした心の贅沢や、季節のお祝いにも嬉しいお菓子、「吹きよせ」。いろいろと食べ比べて、お気に入りを見つけてみては?
CHANTOママライター/草間小鳥子