「習い事や塾についお金をかけすぎてしまい、お金が貯まらない」「共働きなので習い事つきの小学校へ入学させたものの、負担が大きく、この先どうなるか心配」――。CHANTO読者のアンケートでは、こういった教育費に関する悩みが多く寄せられます。高価な買い物などと違い、教育費は罪悪感を持ちにくい支出です。むしろ、積極的にお金をかけるほど満足感が高まっていきます。そのため、知らぬ間に膨らみ、家計のやりくりに苦しむ「教育費貧乏」に陥ってしまうのです。
「子どもにお金をかけたい」気持ちが教育費貧乏につながるケースとは
「じつはお金に余裕のある共働き世帯ほど、教育費貧乏に陥るケースが少なくありません」 こう語るのは、個人家計の相談に乗り、教育費関連の著書も多いファイナンシャル・プランナーの竹下さくらさん。お金に余裕があるのに教育費貧乏に!? どういうことなのか解説してもらいましょう。 「習い事や塾通いは大抵、子どもよりも親が望んでスタートします。我が子の才能を伸ばしてあげたい。塾に行かなければ子どもの成績は維持できない。そんな熱い思いが動機になったり、ニュースなどで聞く所得格差が教育格差を生むという言葉に敏感に反応したりして、教育にはお金をかけなきゃダメだと思い込むのがパターンです。経済的に苦しいと実現は無理ですが、共働き世帯は多少なりともお金に余裕を持っています。私立に通わせたいなど欲も出てきて、一方で教育に関する支出はムダと捉えられないため、どんどん教育費にお金をかけるようになっていくのです」